2008/04/27

常識は、新ビジネスの宝庫

常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションである。 By アインシュタイン

アインシュタインの言葉を思い浮かべながら、ちょっと面白いなぁという話が今月2つありました。

1つ目はイギリスの硬貨が変わるお話。

The Royal Mint

BBC 新旧対比の記事



ちょっとカッコいいですよね。

硬貨には王家の紋章である盾の一部が描かれてあります。
画像を見ての通り、1ポンドコインを除く硬貨は、並び替えると大きな盾が現れます。

紙幣にしても硬貨にしても、デザインはそれぞれ独立しているものが多いと思いますが、このように集めて何かを現すというのは、面白いです。
(特にイギリスはイングランド、北アイルランド、ウェールズ、スコットランドのバランスの話があるので、尚更です。)

そして、2つ目はファンタ ふるふるシェイカー オレンジです。

プレスリリース



炭酸って振ってはいけないですよね?

でも、これは振って飲む炭酸です!

振らなきゃ飲めない炭酸飲料って面白い!!

普段、炭酸飲料は飲まないのですが、思わず飲んでしまいました。

感想は独特の食感と炭酸の爽快感があって美味しかったです。

ちょっといつもの常識を疑ったり、ちょっとだけ常識を覆すことで、これだけ新しい体験や価値が提供できるのだから、偏見のコレクションは新しいビジネスの宝庫なのかもしれませんね。

2008/04/24

メールの返信が早いと言われる方法

自慢になってしまうかもしれませんが、仕事関係のメールの返信が早いと良く言われます。

多くの方から言われるので、その成功要因を探って共有するのは価値があるかなと思ったので、考えてみました。

と言いつつ、考えるまでもなく実はカンタンなんです。
仕事柄、いろいろな所に行くので、PCの前に座ってゆっくりメールチェックできないのですが、その対応をすればいいんです。

・メールをケータイに転送する。
・Airエッジなどを使ってこまめにメールチェックする。

私が行っているのはこれだけです。
これなら誰でも出来てカンタンです。

メールの処理が大変という方はぜひ試してみてください。

試した結果をコメントで教えてくれると嬉しいです。


・・・と、書いてみましたが、全部ウソです。
ごめんなさい。

仕事柄、いろいろな所に行くので、PCの前に座ってゆっくりメールチェックできないのは事実ですが、ケータイへの転送、Airエッジなどを使ってこまめにメールチェック・・・というのはウソです。

ケータイに転送もしていないし、Airエッジも持っていないので、外に出てしまうと基本的にネットに繋げません。

でも、早いと言われます。(&確実だという声も・・・。)

ということで、成功要因を考えてみました。
思い浮かんだのはこちら。

1、24時間以内に返信
2、1回で処理(何度も読み返さない)
3、Inboxにまとめて受信(メールは振り分けない。処理完了後に振り分ける。)
4、メールはまとめて処理(1日何度も見ない。朝一に見ない。)

順番に見ていきましょう。

1、24時間以内に返信
言葉の通り、原則もらってから24時間以内に返信しています。
中には、完璧な回答ができないものもあるのですが、その場合は回答ができる見通しを伝えるメールを書きます。
相手に「メールを読みましたよ」というのを伝えるためにも24時間以内に1回は返信することを心がけています。

2、1回で処理(何度も読み返さない)
「後で返信しよう」とすると、また読み返す必要があります。
また読んだ内容が気になって目の前のことに集中できなくなったりします。

なので、できるだけその場で返信(&処理)することを心がけています。
(従って、その場で対応がしにくいケータイへの転送や、外での受信はしていないんです。メールの内容が気になって、何も手が打てないことほど、精神的にストレスなものはないので。)

3、Inboxにまとめて受信(メールは振り分けない。処理完了後に振り分ける。)
以前はフォルダごとに振り分けていたのですが、やめました。
メルマガとか重要ではないものがどんどん未読でたまっていくからです。

今は、Inboxにすべて集まってきます。
そして、処理をした後に、それぞれのフォルダに振り分けていきます。

Inboxが空になった時の爽快感は格別ですよー。

4、メールはまとめて処理(1日何度も見ない。朝一に見ない。)
メールは基本的にまとまった時間で一気に片付けます。

お昼前&夕方が多いのです。
打ち合わせの間のちょっとした隙間時間も活用することもありますが、先ほど書いたとおり、返信を書く時間がなくて、気になると嫌なので、その辺の時間配分は気を付けています。
(例えばメルマガを読むだけにしたり・・・)

そして、できるだけ朝一に見ることは避けるようにしています。

朝一番はその日一日の勢いをつけるために、仕事全開モードに入れるタスクから始めようと思っています。

(話は外れますが、この全開モードの妨げになっているのがVistaです。
さぁ、やるぞ!って気合が入っているにも関わらず、電源を入れてもなかなか起ちあがらない。
私の場合、朝一番はPC上のタスクは避けた方が、気分と生産性が高いような気がします。)

このような感じでしょうか?

あまり意識はしていなかったのですが、掘り下げるといろいろな考えやポリシーを持ってやっているんですね。

自分のことですが、びっくりしました。
どういう経緯で、このような考えに至ったのか、イマイチ思い出せないのですが、おそらく身近の誰かを参考にしているんだと思います。(もしくは書籍で書かれていたか・・・。)

この調子だとこれ以外にも、いろいろなポリシーを持っていそうです。

皆さんも自分の仕事のやり方をたな卸しすると、新たな発見があって良いかもしれません。

何より新入社員が入ってきて、どうしようかと考えている方は特にオススメです。

2008/04/19

ビジネスと恋愛を一緒にしてみる

こんなことを書くと、多くの人が不愉快に思われるので、言わない方がいいことというのがあります。
でも、今回は敢えてそれを最初に書いてみます。

「日本人は、準備で一生が終わる。」

先日、一緒に仕事をさせていただいている方と夕食を共にした時の私の発言です。

その方は中国でビジネスをされていたことがあるので、この発言を聞いた時に中国人に言えば、みんな同意する・・・というようなことをおっしゃっていました。

私は、ビジネスで多くのチャレンジをしていきたいと思っています。
(成功なんて多くの失敗の中からしか生まれないので、下手な鉄砲数打たなければ・・・というスタンスです。成功率が低いことを前提に、打ち手の絶対量を増やす、増やしても倒れないよう管理する。)

そのため、いろいろな方に、仕事上の「お誘い」や「提案」をすることがあります。

その時に感じるのが冒頭の言葉です。

「お誘い」や「提案」に魅力や興味がなければ、それでいいと思います。
でも本人は乗り気なのに、「これを用意してから・・・やる」、「こうなったら・・・やる」と前提条件や準備の話に夢中になるのを見ると・・・うーんとなってしまいます。

それよりも、今できる最初の一歩を踏み出そうよ!

もしかすると、全く興味なく断るのは悪いと思って気を遣ってくれているのかもしれません。
もしそうだとしたら、私の思いは誤解なので、改めるだけです。

でも、相手がやりたいチャレンジの話を聞いていると、そうではないような気がしてしまいます。

例えば「3年後に・・・をやりたい!!」というような話を聞いた時に、私はいつも質問します。

「なんで今やらないの?」

このような時に返ってくる答えも先ほどと同じです。

私は「今すぐに始められることは何か?」を前提に話を聞くので、「できない理由」は言い訳に聞こえてしまいます。

相手の話を聞きながら、完璧ではなくても、小さな一歩につながるもの(今できること)を探してしまいます。

そして「その一歩を何で踏み出さないの?」と聞くことは、相手の覚悟を聞くことにもつながるので、本人がその夢を本気で実現しようとしているのか、それともただの空想にしか過ぎないのかは、そこでわかってしまうことが多いです。
(そして、それを通して、この方は自身の発言にどれだけ責任を持って行動してくれるかを見てしまい、ビジネス上の付き合いのスタンスを判断してしまう恐ろしい自分がたまにいます。)

準備が大切なことは当然ですが、課題として認識して、「走りながら」対応可能なものもたくさんあります。

だからなおさら「なんで今やらないの?」と思ってしまいます。

と、このように書くと抽象的でわからない方が多いし、何だか気分もよろしくないと思いますので、個人的にオススメな方法をご紹介します。

それは、ビジネスを恋愛で例える・・・ということです。

「3年後に絶世の美女と結婚したいんだ!」

俗っぽいですが(笑)、仮にこのような夢がある時に、日本人の多くの人が「でもデートの誘い方知らないし・・・」、「何を話したらいいかわからない」・・・ということで、恋愛の「講座」を受けたり「本」を読んだり、いろいろと「準備」(勉強)をしている印象があります。
(ビジネスの世界に限った印象ですが・・・。
特に男性は大きな金額を払って、難しい学問を学ぶことが好きなような気がします。)

でも自分の人生を振り返ってもらいたいのですが、恋愛で座学ばっかりではダメなことはわかるのではないでしょうか?

個人的には恋愛講座や本をすべて制覇した人よりも、100回フラれた人の方が恋愛が上手なような気がします。(うーん、上手ってイマイチな表現ですな。)

また、実績重視の日本のビジネス風土を考えると、ある程度の経験はあった方が良いと思います。

なので、ビジネスの世界では、「死なない程度に」実践しよう!というのを声を大にして言いたかったりします。
(実験という表現の方が良い!?)

そしてなぜ実践が必要だと思うのか?

それは準備をしていると、なかなかわからないことがあるからです。

恋愛でもわかりますが、自分が望む「絶世の美女」がタイミングよく現れることはないと思います。

ビジネスも同じで、タイミング、チャンス、縁といったものは、ホント突然、偶然訪れます。
(それを後から、さも当然のように後付けするのですが・・・。)

そして、タイミング、チャンス、縁は二度と同じようには訪れない。
だからこそ、それはしっかり掴まないとね。

このように書くと、ツッコミ満載なので、先に予防を張っちゃいます。

個人的には、魚を取る時に、実際に川でしかけをする人が、このタイミング、チャンス、縁を掴むと思います。

「準備」という考え方でいつも食い違うのがここです。

私は、しかけが完璧ではなくても、まずは「仕掛ける」ことが最低限必要だと思っています。

一方「準備」好きな方と議論になるのは、正しいしかけをマスターしてから仕掛けるべきだと言います。

もちろんそちらの方が、無駄なリソースを使わないで済むからです。

効率的であることを考えると、その意見には大賛成なのですが、個人的には効果的であることを目指したいです。

だって、完璧に「女性の誘い方」をマスターしたとしても、その頃には絶世の美女は他の方と結婚していた・・・っていやですもん。
(仮に失敗したとしても、アタックはしたいですよね。)

そして、準備好きな方は、実践したことが少ないので、次の感覚を持っていることが多いような気がします。

「正しいしかけをマスターする = 絶対成功する」

どこに魚がいるか?

魚群探知で魚がたくさんいる所に完璧にしかけたとしても、食べるか食べないか・・・は、それこそ、タイミング、チャンス、縁です。

つまり自分がコントロールできない部分は、必ず存在するので、正しいしかけをマスターすれば、必ず成功するとは限らないということです。

プロセスはコントロールできるが、結果はコントロールできない。
だったら、下手でもたくさんしかけなきゃいけないじゃん。

10、20回のしかけなら準備して正しいしかけをマスターした方が、いいと思いますが、

「10,000回のしかけ」と「1回の完璧なしかけ」なら「10,000回のしかけ」の方が、たくさん魚が取れそうな気がしません?

とは言え、ここでも注意ポイントがあります。

「10,000回のしかけ」も仮説と検証を繰り返ししかけの精度を良くしていく必要があります。
この時、できるだけリソースを減らさないよう頭に汗をかくのが大切かなと。

イマイチ、ピンと来ない方に、他の表現で言うならば、「カイゼン」です。
カイゼンを通して「しかけ」をどんどん良くしていかないとダメですよ・・・ということです。

恋愛で例えると俗っぽいので、恥ずかしくなって後半は魚を例にしてしまいましたが、ビジネスを恋愛と同じように考えてみると、意外とできることが見つかるような気がするので、オススメです。

特に結婚されている方は、未婚の私から見ても、その辺の実践力があるような気がします。
それをビジネスに活かせばいいだけのような気がするんです。

恋愛の場合は、失敗した時の精神的ダメージが大きい、ビジネスの場合は、お金などのリソースと、失ったり、傷つく対象が違うのですが、その辺の違いを意識しながら、同じ所を探すと成功のツボは同じような気がします。

みなさん、お話を聞くと、素敵な夢を持っているのだから、その夢は叶えないと。
素敵な夢だけに、ちょっと応援したくなって書いてみました。

2008/04/04

新社会人の時に先輩にする効果的な質問

友達にエイプリルフールネタのメールを送ったら、相手は日本にいなくてまだ3月31日だった・・・。

そんな桜が綺麗な季節(東京ではもはや終わろうとしている)になりましたが、いかがお過ごしでしょうか?

私はこの時期になると、自分が新社会人になった頃を思い出します。

あの頃は(今も!?)、何にも知らず、若かったなぁと。

とにかくひたすら一年間がむしゃらにやって、一年ぶりにある同期と話をした時に、「あぁ、自分も成長したなぁ」と実感したのを思い出します。

ということで、私が新卒として入ったアビーム コンサルティング(当時デロイト・トーマツ・コンサルティング)は、頑張れば頑張った分だけ報われる良い会社だったのですが、今日はその頃を振り返って、新社会人の時に読んだ本を紹介してみたいと思います。

ここでご紹介するのは、仕事に役立ったかなという本です。
(つまりコンサルっぽいやつです。)

本当はベスト3とか、○○の10冊とか、いろいろ案はあるのですが、いかんせん何を読んだのか思い出せない・・・。

じゃあ、その思い出せないことを利用しちゃえってことで、役立つ1冊をご紹介します。

(今でも大体年間200冊ぐらいは読んでいるかと思いますが、当時は、500、600冊は読んでいたような・・・。そのような曖昧な記憶の中でも思い出せる1冊なので、少なくともヒドイ本ではないでしょうという考えです。)

ということで、読んだのはこの本です。
ロジカルシンキング

学生時代にサッカー中継を、スカパー、WoWoW、BS、民放、ありとあらゆる試合を観ていて(平均すると週に15試合ぐらい?)、「元日本代表」という肩書きで、いかに取材をしないでいい加減な解説をしていたのかを知っていたので、割と「先生」や「数字」といった権威のあるものに対して、疑問を持ってきちんと確認する・・・という意識はあったのですが、それをどう整理するのか・・・というのは正直わかりませんでした。

それが、この本を読んで、スッキリしたのを覚えています。

なんだか一見難しそうな内容も、とても読みやすいので、素直に入ってきます。

実はこれだけではダメで、実践して身に付けないといけないのですが、これは正直時間がかかります。

後日談ですが、この本に書かれている内容を真似しながら実践を続けて、1年後(だったっけ?)に、著者の照屋さんご自身が講師の「ロジカルシンキング研修」を受講するチャンスがありました。

本人は、もう完璧にできている・・・と思って意気揚々と照屋さんに成果物を見せたのですが、しっかりと添削されて返ってきました。
まだまだヒヨっこだなぁと思った記憶が蘇ってきます。

ロジカルシンキング・・・という言葉はコンサル業界ではよく使われる言葉だと思います。

そして、この世界では古典的名著であるバーバラ・ミント氏の本があります。

考える技術・書く技術

当然、これも押さえておかねば・・・ということで読んだのですが、難しくて頭に入りませんでした。

うーん、もしかすると訳がまどろっこしいからかも・・・と思い、原著を読んだり、バーバラ・ミント氏が講師をしている研修ビデオを観たりしました。

日本語と比較すると、シンプルでわかりやすかったのですが、個人的には、照屋さん、岡田さんが書かれた内容の補足みたいな感じになってしまいました。
(照屋さん本人に聞いたのか、記憶が曖昧なので、確かではないのですが、バーバラ・ミント氏も照屋さんもマッキンゼーというコンサルティング会社にいました。そのせいなのかどうかわかりませんが、バーバラ・ミント氏の考え方をうまく伝えてくれた本って感じです。)

ということで、このエントリでお伝えしたかったのは、本ではありません。

ここからがタイトルにある本題です。

実は、この他によく読んだ本というのは、先輩に聞いて薦められた本でした。

先輩の仕事ぶりを間近で見て、「なぜこういう行動をするのか?」、「この時、何を考えていたのか?」、「どういった目的や背景があるのか?」というのを知ろうとしてはいましたが、そのような考えや行動につながる(と思われる)行動指針や信条みたいなものが知りたくて、教えてもらっていました。

「仕事に役立つ本って何ですか?」と聞いてしまうと、業界本など情報や知識・技術に関する本を薦められてしまいます。

そのため、「座右の書って何ですか?」、「仕事をする上で影響を受けた本って何ですか?」・・・みたいな聞き方をすると、その人の仕事の姿勢がわかる本が回答で返ってくることが多かったです。

後は、それを読んで真似る(実践)だけ。

先輩(上司)の事がわかって仕事がしやすくなるし、何より共通の話題で距離も近くなります。
(仕事ができる先輩が多かったので、自分のスキルアップ向上にも多大な貢献をしてくれました。)

その本を題材にして質問したりすると、貴重な経験を話してくれますし、自分が通った道を一生懸命たどろうとする姿を見てかわいがられたような気もします。

ということで、非常にお勧めのひとつです。

新社会人に限らず、この姿勢は常に持っていたいです。

これからお会いする方はぜひ、座右の書を教えてください。
よろしくお願いします。