2011/12/31

今年も大変お世話になりました。

今年も大変お世話になりました。

2011年は、後で振り返った時に、避けては通れない年になった方が多いのでは・・・と思います。

厳しい環境に置かれた方にとっては、気持ちを新たに切り替えるタイミングだと思いますが、現実も少しずつ変えていきたいですよね。

過去を忘れるのではなく、それを踏み台にして、一歩ずつ前に進む、積み上げていくのかなと思います。
(自分も忘れず行動していこうと。)

かなり遠回しな表現をしましたが(ごめんなさい。。。)、来年も全力で突っ込みますので、よろしくお願いします。

それでは、良い年をお迎えください。

2011/12/29

一年の計は元旦にありと言うので・・・

一年の計は元旦にありというので、ざっくりと現状の時間の使い方を確認しておこうと思います。

私は人からよく「生き急いでいる」、「効率良く動いている」と言われる事が多いのですが、それは最大の効果を考えて、非効率なことを少しずつ積み重ねているからです。

と、言っても何のこっちゃよくわからないと思いますので、その背景にある考え方みたいなものを書きつつ、来年に向けて、現状を確認しておこうかなと思います。

時間の使い方・・・に興味がある方は、一つの事例としてお楽しみいただければ。

時間と言えばよく「24時間は誰にでもある。時間は平等。」みたいなことを聞きますが、個人的には、時間は不平等だと思っています。

確かに24時間で見れば、みな同じですが、一生という時間軸で見ると、人それぞれ。
となると、その与えられた時間というリソースの中で何をやるか・・・というのを考えてしまいます。

そこで、自分が参考にしているのが、平均寿命。

平均寿命から年齢を引くと、平均余命が出てきます。

その数字は、残り16,557日。

これよりも長いのか、短いのか、わかりませんが、ひとつの目安として捉えています。

で、16,557日を時間にすると・・・

132,458時間。

自分に与えられた時間は、意外と短いことに気が付きます。

えっ、132,458時間って、数字おかしくない?

と思われた方。

ご指摘の通りです。

ここが、自分が生き急いでいる点の一つ目です。

135,722時間は24時間の1/3です。

24時間の1/3は睡眠。もう1/3は食事やらお風呂やら何やら。
となると、自由に何かできる時間というのは、1日に8時間もあれば多い方だろう・・・ということで、出しています。

この8時間で経営者、祖父、父親、夫、息子、恋人、友達などなど、相手に合わせて様々な役割を演じることになります。

とまあ、ざっくりと大枠の数字を押さえ、日々の活動に落とし込みます。

ここは、24時間を3等分するのは、実はあまり馴染まなくて、何でも4等分して考えています。

4等分の根拠ですが、あまりありません。(一部参考にしているものもありますが。)

ただ日本人には馴染みがあまりありませんが、Quarter(クォーター)という概念がいろいろな所にあるのを見ると、人間にとって割と自然なことなんだろうということで採用しています。

24時間を4等分すると、6時間。
その6時間を4等分すると、90分。

レム睡眠とノンレム睡眠のサイクルが90分なので、90分を1本として考えます。

となると、1本寝ると、3本活動できる。
この4本が4セットで一日です。

ちなみにここは、森鴎外がどうも1日に何回か寝ては起きて・・・という生活をしていたらしく、そのやり方を真似ているだけですが、自分には割としっくり来ます。
長く寝てしまうと、夜に寝付けなくて24時間で収まらないんですよね。

なので、基本の睡眠時間は6時間なのですが、それも無理がきいて24時間以上活動できてしまうので、4時間30分の3本ぐらいが収まりが良かったりします。
(24時間でバッタリ倒れることができるという意味で。)

さて、次に起きている間の1本ですが、ここもQuarter(クォーター)という概念を使っています。

1時間を15分に区切って物事を考えます。

例えば、「提案書作成」という仕事を1時間でやるとします。

その作業を始める時、15分後どうなっているか想像してみてください。

作成する内容が全て固まっていて、ただ手を動かすだけで良い・・・という状態ならば問題ないですが、何も決まっていない場合だとしたら・・・。

ここで何もイメージできなかった場合、実際に15分経つと、何も変わっていない事が多いです。

目次が決まっている。
全体のボリュームが決まっている。
提案骨子のドラフトが出来ている。
目的が整理されている。

何でも構いませんが、ここのイメージが15分後の成果に繋がります。

イメージできないと、時間ばかりが過ぎて行きます。

それではマズいということで、とりあえず過去の事例や成果物を探して・・・というのはよくある話だと思います。
(で、その作業を、いくつか経験をして、イメージができるようになる・・・と言った所でしょうか。)

ということで、イメージできないことが悪いのではなく、そこを意識しておかないと、15分なんてあっという間に過ぎてしまいますよ・・・ということです。

その危機感から何をしなければいけないのか・・・というアイディアが出てきます。
(15分後のイメージわかない→じゃあ、過去の事例を見てみよう!)

おそらく「効率が良い」と言われている時は、この辺のだらだら時間がないのが大きいと思います。

ということで、15分単位で見ていますが、この15分。
仕事の中で1ヶ月にどれくらいあるでしょうか?

営業日20日 x 8時間 x 4(1時間あたり4つの15分)= 640。

多い?少ない?

この感覚はそれぞれにお任せしますが、この640をざっくりと2つに分けます。

一つは成果を出す作業。
もう一つは新しいチャレンジ。

その割合は、7:3。
となると、

成果を出す作業:新しいチャレンジ = 448 : 192。

このリソースの中で、打ち手を決めて実行していかなければなりません。

ということで、16,557日やら132,458時間やら、448やら192やら、やたら細かい数字が出てきましたが、これらの数字はエクセルで常に確認ができます。

関数を使っているので、リアルタイムで数字が減っていきます。笑

最近ではiPhoneアプリで秒単位で減っていくのを表示させることもできますので、これらの数字を表示して、自分にプレッシャーと意識付けをしています。

従って、15分単位で細かくToDo管理をするといったことはしていません。
その暇があったら作業を進めた方がいいですよね。

あくまでも意識付けにしかすぎないです。
(とは言え、こういう細かさを見ると、変にストイックなイメージを持たれてしまいますよね。)

ここまでプレッシャーをかけておくと、
「これって自分で作業をするよりアウトソースした方がいいんじゃない?
アメリカでお願いすれば、寝ている間に作業が終わっているなあ。」

とか、ちょっとしたアイディアも出てきます。

また例えば、今年のランニングと読書は、ざっくりこんな感じでした。

ランニング1,000km x 5'30" = 92時間
(準備運動や終わった後のストレッチを入れると、ざっくり100時間がわかりやすいですね。)
読書 150冊 x 1時間 = 150時間

計算はかなり適当ですが、ざっくりと出して、それぞれを検討します。

読書時間の方が長いけど、ホントにランニング以上に成果って出ているかな?
そこまでかけるだけの意味があるのかな?

この辺は細かい単位でも評価できますので、もちろん都度、見直しと、そこでの最大化は考えていますが、大きな数字でも比較すると、面白い発見があったりします。

ちなみに個人的な評価では、これ以上ランニングを増やす必要はない。
読書は減らした方が良いという評価です。

なぜ・・・というのは、人それぞれですよね。
132,458時間を意識すると、こういった評価になりました。

ということで、突き詰めていくと15分の成果をいかに最大化するか・・・という表現になってしまうのですが、気を付けていることがあります。

・あくまでも自分のことだけ(自分がコントロールできること)に集中する

基本的に誰かと関わり合わないと生きていけませんが、ここまでの話を共有したり、相手に要求したりすると、ものすごーく息苦しいですよね。

例えば、打ち合わせの開始が5分遅れたとします。

厳密にきっちりかっちり15分の成果をいかに最大化するか・・・を突き詰めちゃうと、許しがたき行為です。笑

そういうのをしっかりした人達と付き合いましょう・・・という自己啓発系の教えもあるかもしれませんが、聖人だけで成り立っている世界ではないので、相手に自分の価値観や考えを押し付けるのは避けた方が良いかと思います。

こんなことを書いておきながら、実際は、その辺を厳しく見たり接していたりしているはずで、知らず知らず自然と押し付けているのが現状だと思います。

なので、意識の上では、自分のことだけにとどめる努力をした方がいいのかなと思っています。

自分ひとりだけの世界であれば、成果もすぐ出て評価も簡単(ランニングとか読書とかですよね)ですが、多くの人達が関わってくると、それだけ成果が出てくる時間もかかりますし、評価も難しくなってきます。

すると、残り時間は短いのに、成果が見えなくてイライラしがち。

このイライラが「生き急いでいる」と言われている理由かなと思っています。
気を付けていてもイライラしてしまいます。

ということで、ちょっとした時間の使い方のお話でした。


書いてみて良かったのは、最大の効果を考えて、非効率なことを少しずつ積み重ねることは何か・・・ということが、改めて整理できました。

どうも自分は、ひとつひとつに意味や目的を付けていかないと行動できないみたいです。

非効率な積み重ねができるということは、メリット、デメリットで動いていないことなので、それは良かったかなと。

どうやら損得ではなく、善悪が大事みたいです。

では、その効果の最大化をどうやってさらに推進していくか・・・というのを考えると、改善改善の積み重ねのイメージになってしまいました。

それもひとつのやり方ですが、何か劇的に変えてみたい。

ゼロベースで考えると・・・

世界一くだらないことを、徹底的にやりきる。

という一見意味のないことをやるのは、良いブレークスルーになるかもしれないなあと思いました。

意味や目的を考えるということは、何かと高尚な理由を付けたがっているということです。

となると、くだらないことは徹底的に排除したいはず。

では、そのくだらないことを排除ではなく、徹底的にやりきったら?

意外と面白いかもしれないですよね。

じゃあ、そのくだらないことって何だ?

じゃあ、それを考えてみよう!!!

考えるとして、15分後にはどうなっている?

やばい。。。何も思い浮かばない。。。


こんな時は、

くだらないことが5個以上出ている・・・とか適当なプレッシャーをかけて、絞り出します。笑

2011/12/12

8月31日病を、ぶっ潰せ!

12月も中旬に入ってきました。
一年あっという間ですね。

年末・・・ということで、忘年会のお誘いが多くなっています。
ということで、参加するのですが、たまーに「急に仕事が・・・。」ということで、キャンセルされたり、途中参加の人達も出てきます。

何となく日本文化というか日本人は仕事であればプライベートの予定は多少犠牲になってもやむなし・・・といった空気があるような気がしますが、グローバル人材、グローバルで活躍できる人達を増やす・・・なんて声をチラホラ聞いたり、実際に海外の人達と競争しているのを見ると、ちょっとしたことですが、この辺のバランスもしっかり取りたい所。

ということで、今回はこの辺を取り上げてみたいと思います。


懐かしい話ですが、学生時代、夏休みの宿題はいつやっていましたか?

7月中に全てを終えている人はほとんどいないのでは?

実際は8月31日に何とか終わらせる・・・というのがほとんどだったような気がします。


では、次の質問。

直近の仕事はいつ終わらせましたか?

期限ギリギリ?

それとも余裕を持って数日前?


これも期限ギリギリに終えていることが、ほとんどだと思います。



例えば、3日間(8時間 x 3営業日 = 24時間)で終わる仕事があったとしましょう。

このような仕事の場合、いつを期限にするか、お客様とどんな感じで話をしますか?

2日ほどバッファーを見て、「5日間(40時間)で出来ます。」とか、そんなところでしょうか・・・。

今日が金曜であれば、来週金曜を納期にする感じでしょうか・・・。


多くの方がバッファーを取って見積を行い、それに基づく期限を設定すると思います。

では、この仕事を実際進めていくとどうでしょう。

意外と、金曜夜に必死になって仕事をしていたりしませんか?
(そして忘年会に参加できなくなる・・・。)


話を聞くと、今日の午前中にお客様から連絡があって、緊急対応していたとのこと。
その半日分(4時間)のおかげで、今、夜に対応していると・・・。

何とか終電前に帰れるかどうか・・・。



まあ、突発業務が入ったらしょうがないですよね。

それじゃ、遅れるのも無理ありません。


・・・って、ちょっと待って下さい。

そんな時のために、バッファーを見ていたはずなのですが、そのバッファーはどこにいったんでしょう。


そう、これが8月31日病です。

期限直前になって着手をするので、何かあったら、すぐにオーバーフローをしてしまうのです。

バッファーがバッファーの役割をせずに、ただ時間が流れていってしまっているんです。

このような状況を世界的には、Student syndrome(学生シンドローム)というのですが、日本人には何となく8月31日病と言った方がイメージが付きやすいかな・・・と思って、私が勝手に8月31日病と言っていますが、この病に罹っている方は意外と多いのではないかと思います。


計画上は時間が十分に取られていたにも関わらず、実際の作業は余裕のない状態から始めてしまう。
従って、何かいつも締切、納期に追われ、精神的に落ち着かない・・・。


話を単純化して書いていますが、実際は、見積の精度にズレがあったりすると、さらに悲惨なことになります。
(世の常だと思いますが、見積のズレで早く終わる・・・よりも、余計に時間がかかることの方が圧倒的に多いですよね。先ほどの例でも2割ズレただけで、1日が潰れてしまいます。)


緊急度x重要度のマトリックスで、優先順位を決めるやり方がありますが、このやり方も気を付けないと、8月31日病に陥りやすい・・・ということです。

「緊急ではないが、重要なことをしなさい」とよく言われますが、そりゃわかっているけど、できないよ・・・と、緊急度の高いものをやっている人が多いハズです。

1、緊急度・高、重要度・高
2、緊急度・低、重要度・高
3、緊急度・高、重要度・低
4、緊急度・低、重要度・低

この話は元ネタがどこで、その人がどう言っているかは、ちょっとわからないのですが、本来はマトリックスで見て、それぞれ1-4全てに対して手を打たないといけないハズです。

しかし実際は上記のように1-4までの序列になっていて、1が終わったら2、2が終わったら3・・・みたいな形になっていることが多いのではないでしょうか?

そして1がなくなることはなく、2が1に昇格するのを待つのみ。
たまに3の重要度が高になって1に昇格。
4は永遠に残る・・・なんてことになっているような気がします。
(あくまでも勝手な想像ですけどね。)


となると、まだ時間に余裕がある段階では着手しないですよね。


プロジェクト・マネジメントの観点から言えば、各個人に任せると、どうしてもバッファーを設けて勝手に消費していってしまうので、そのバッファーをこちらで管理しつつ、一方でモチベーションを保つ期限設定のやり方があるのですが、その辺の話は、また別の機会にでも。


ここでは、個人として、どう対応できるか考えてみます。


個人的に好きなアプローチは、緊急度と重要度で優先順位なんて付けないで、「今ある仕事を全て終わらせるには・・・」というゼロベースで考える方法が好きなのですが、何となく万人受けしない、敵を作りそう・・・な気がするので(笑)、今までのやり方を踏襲することを前提にします。


ということで、8月31日病になっている人を見ていると、あることに気が付きました。



それは「開始時期を意識していない」ということ。



期限、納期はよく意識しているのですが、その仕事を始めるタイミングをいつにするのか・・・。
これが驚くほど曖昧な人が多いです。
(そして、どれくらい作業時間がかかるのか・・・ということも。)

もちろん感覚値で大体は掴んでいます。

(あ、これは3日間ぐらいでできるな。)

(今日は金曜で来週金曜期限・・・だから大丈夫だな。)

「やりましょう。」

そして、水曜ぐらいから作業を始めて、8月31日病に罹ります。


ということは、ここでひとつ処方箋が打てそうです。

普通、期限・納期から逆算して物事を考えますが、そうではなく現在から未来を見る形で進めていくとどうなるでしょう?

例えば、先ほどの例ですと・・・。


(あ、これは3日間ぐらいでできるな。)

(今日は金曜で・・・この仕事を始められるのは、火曜からか・・・なら、1日余裕があるから大丈夫だな。)

「やりましょう。」

これなら良さそうです。


仮に・・・


(あ、これは3日間ぐらいでできるな。)

(今日は金曜で・・・この仕事を始められるのは、木曜からか・・・ちょっと難しそうだな。)

このような状況なら、期限の調整や成果物の見直しの調整など、ちょっと議論が必要です。


ステップにすると・・・。

1、作業工数を見積もる
2、作業に着手する日時(開始時間)を確認する
3、相手が期待する期限内に収まっているか確認する


上記3で日数に余裕があれば、それがバッファーになります。

進捗会議的な話をすれば、上記2の時点で着手できていなければ、遅れ発生、緊急事態です。


見積精度を完全に無視していますが、このやり方であれば、予定通り開始できているか否かを注意すれば、大きな予定の狂いは出てきません。
(バッファーをバッファーとして使うことができる。)


上記2を意識しないで、感覚的に作業工数よりも期限が先にあれば、大丈夫だ・・・と、どんどん仕事を増やしていって、いつの間にかオーバーフローになっている人がとても多い印象です。

自分の状況(自分のリソース)を把握しないまま仕事を受けてしまっています。
(書いていて気付いたのですが、そういう状況の時に緊急度と重要度で優先順位付けって使いやすいですね。ちょっとだけ構造が見えてきたような気が・・・。)


期限は相手との合意ですが、「いつからやるの?」というのは、自分との約束です。
ある意味、破ってもその時点では誰にも迷惑をかけません。
意思決定の類のものなので、疎かになりがちですし、そこから逃げようとしがちです。

なので、理屈がわかったからと言って、すぐに改善できるかと言うと、そうではないような気がするのですが、期限以上に開始時間を意識するのは大切なような気がします。



また、ものすごーく細かい話をすると、見積精度だけではなく・・・

・上司から指示された仕事だから、そんなことできない
・仕事が期限より早く終わったら、今度からその期限でやらされない?

などなど、心理的なものや人間関係から来る課題もあったりします。
(もちろん課題なので、対応策はいくらでもあります。それが先ほどのプロジェクト・マネジメントでは・・・という話ですので、実際はそんなに悲観的にならなくても良いのですが・・・。)


そういうことも考慮すると、やっぱり、すぐにできる・・・と軽々しく言うのは慎んでおきますが、期限・締切を共有するのであれば、同じくらい開始時間を重要視して共有すると、仕事がやりやすくなってくるのではないかと思います。


ということで、納期を意識しないで済むような仕事の受け方をして、どんどん仕事をして、どんどん忘年会に参加してもらえれば。

今年はいろいろなことが起こって、大変でしたし(&まだ、それは終わっていないですよね)、来年以降も頑張るためにも忘年会でパーっとはっちゃけて、鋭気を養ってもらえれば。

2011/12/06

ある居酒屋での出来事

ちょっと古い話ですが、先日の居酒屋での出来事を記しておこうと思います。

答えのない話なので、何となくブログのアクセス数を減らしそうな気がするのですが(笑)、書き出すと頭の中がスッキリ&客観的に見ることができるので、残しておこうと思います。

お時間がある方だけお付き合いください。

先日、フットサルが終わった後に、みんなである居酒屋さんに入りました。

そこで、焼酎「ジャパン」にオレンジやらカルピスやらカシスやらソーダやら梅やら、好きなものをいろいろ混ぜ合せてデキャンタで注文できる飲み物がありました。

「ジャパン」という名前に反応した私達は「ザック・ジャパンを頼もう!」ということで、早速オーダーしました。
そのオーダーの際に、酔っ払いの悪い所ですね、ちょっと意地悪な注文をしました。

「えーっと、オレンジとカルピスを混ぜてください。」
「それを2つお願いします。」
「ひとつは4-3-2-1で、もうひとつは3-4-3で!」

さて、サッカーを知らない人にとっては、最後は何の事だかわかりませんよね?

もちろん、こちらも店員さんがキョトンとするのは当たり前だと思っていたのですが、意外や意外。

「かしこまりました。」

と、言って、注文を取り終えてしまいました。


しばらくして2本のデキャンタを店員さんが持ってきました。

「こちらが4-3-2-1で、こちらが3-4-3です。」
「3-4-3は攻撃的になっています。」


「攻撃的って何だ?」


気になった私達は早速飲み比べてみます。

すると、3-4-3はお酒が少し強めになっていました。


「おおっ、スゴイ!!」


店員さんのサービスにすっかり楽しくなった私達はさらにエスカレートします。(笑)
ザックジャパンだけじゃ飽き足らず、オフトジャパン、加茂ジャパン、ジーコジャパンやら、もうやりすぎです。


しかーし、店員さんの対応が凄かった。

メニューに書いていない果物(桃だったかな?)を入れたり、「帰化選手が入っているので、ちょっと濃いめです。」なんて言いながら、酒と味を調節したり・・・。

すっかり、このお店(というか、この店員さん)のファンになってしまいました。


どんな注文をしたら、おもしろいだろう?

次はどんなお酒が出てくるんだろう?

どんなコメントを残してくれるんだろう?


そんなワクワクと、飲んだ時の発見や意外性が楽しくて、大いに盛り上がりました。


さて、そんな素晴らしい体験をさせてもらったので、やっぱり、その秘訣は知りたい・・・というか、そういった良い話はどんどん広がって一人でも多く実践してもらいたい・・・と思って、考えてみます。


もし、この店員さんみたいな人になろうとしたら・・・。
ここでいう「なろう」・・・というのは、自分の普段の仕事でも活かそう・・・という意味です。

・会話術を学ぶ(スキル系)
・おもてなしの心を学ぶ(マインド系)

みたいな話があると思います。
ただ、居酒屋の会話を自分の普段の仕事に適用させるには、それなりの想像力と試行錯誤が必要となってきます。
なので、出来ると人と出来ない人がいそうですし、いずれにせよ、なかなか時間がかかりそうですね。

とは言え、「技を究める」話ではなく「芸を磨く」話だと思いますので、いずれにせよ、時間をかける話だとは思っています。


と、個人だけでみると、やれそうなことは限られてしまうので、もう少し話を広げてみます。

経営的視点で考えてみます。


どういった所に、時間やお金をかけるべきか?

考えただけでも、いろいろな要素が出てきます。


こういったおもてなしが出来そうな人を採用する、採用?

おもてなしができるような教育を行う、人材育成、人材開発?

こういった行動を評価に繋げる、評価制度?

サンクスカードなど、こういった行動を推奨する、仕掛けや組織風土?

おもてなしを表現した経営理念、ビジョン、ミッションや、顧客満足度を重視する経営方針?


個人だけを考えると、会話術に代表されるスキルと、おもてなしの心を鍛えるマインドと、せいぜい2つぐらいの強化しか浮かばないのですが、経営的視点でみると、打ち手は個人のパワーアップだけではなさそうです。


そして、このようなことを考える時に注意すべき点がひとつあると思います。


それは「一貫性」。


例えば、採用と教育、評価がバラバラだったら混乱しちゃいますよね。

人材育成で強化したのに、現場で実践されない・・・というのは、それが評価されないから・・・それが経営方針の方向性と異なるから・・・という理由かもしれません。
決して、その人の実力がないわけではない・・・ということです。


今回は、お客様の会話に応じて柔軟に対応することが評価されたわけですが、「早い」、「安い」を売りにしている会社が、お客様との会話に時間をかけたり、お酒を自分の裁量で自由にしてしまったら、利益を出すのは難しくなってしまいます。

どちらが良い悪い、正解はこちら・・・というわけではなく、一貫性を保つことがポイントなんだと思います。


さて、話はちょっと変わりますが、自分が人事部で教育担当で働いていた場合、こういった人材を現場に増やすために何をしようとするでしょうか?


研修などを実施するのは良さそうですよね。


ここで伝えたいのは、人は自分の役割に応じた打ち手を実施する・・・ということです。
権限があるというか、その責任を果たさないといけないわけですから当然ですよね。


でも、その権限や責任を超えて、他部門、他部署の人達と、一貫性を通すために、いろいろと考えたり行動できたりする人は、将来のマネジメント候補として貴重な人材だと思います。

忙しいのか、余裕がないのか、理由はさておき、そこまで話を広げて物事を考える人は、そんなにたくさんいる印象はないです。(他の人と差別化や、より大きな価値を提供したいと思うなら、ここかもしれないですよね。)
もちろん、それに従って、行動して周りを巻き込める人なんて、もっと限られるでしょう、おそらく。


ということで、そんな人達がもっと増えてくると面白そうだぞと思っています。

これはその会社に関わる人達だけではないはずです。


例えば、先ほどの例で行くと、研修会社。

導入事例の数や、導入している会社がどれだけ知名度があるか・・・などを採用してもらうに当たってアピールすることは多いと思いますが、会社の方針から始まって一貫性のある中で、これが最適・・・という提案の仕方ってしているのかどうか・・・。


直接見たことはなく、いろいろな人から話を聞くだけなので、何とも言えませんが、そこの一貫性を"徹底的に"こだわっているような印象は持っていないです。

一貫性があるからって採用されるわけじゃないし、そんなことを考えている人事担当ってあんまりいないし、その情報って取りにくいよね・・・という状況だからなのかもしれませんが、個人の集合体が組織であるならば、個人のパワーアップが組織のパワーアップに繋がるようにしたいですよね。


個人よりも組織(チームとも言えるかもしれないですね)を考えた方が、結局、個人のパワーアップに繋がりそうだなあなんて思いました。


ということで、個人のパワーアップを考えるがゆえに、組織としての一貫性を意識してしまう今日この頃です。
居酒屋の出来事をきっかけに、普段の仕事で、この辺を気にすると、いろいろな発見があります。

どういった形になるのかはわかりませんが、その発見を広く還元できるといいなと思いながら、日々行動しています。