2017/05/05

やってはいけない、なぜなぜ攻撃

何か悪いことが起こった時についついやってしまいがちなこと。

それは「なぜ、起こったの?」と相手を責めてしまうこと。

これだとなかなか原因がわからず、再発防止策が打てなくなってしまいます。
原因分析では、なぜなぜ攻撃が効果的ですが、機械・システムではなく人が相手の場合は、ちょっと気を付ける必要があります。

なので、相手には「なぜ、起こったの?」ではなく「何が起こったのか?」を確認する。

ここがポイント。

今回、そんなことを痛感するような出来事があったので、ちょっとした例え話で、忘れないように残しておこうと思います。
(本音は何があったのか、そのまま書いておきたいなあと思うのですが・・・。)

例えば、赤信号で横断歩道を渡ってしまい、車とぶつかったとします。
再発防止のため、原因を探ろうとします。

この時「なぜ赤信号で渡ってしまったの?」と聞いてしまうのはNG。

「仕事に遅刻すると思って急いでいた」など、もっともらしい言い訳を作る機会になってしまいます。

行動に対して後から理由付けはいくらでもできます。

だから「何が起こったのか?」把握するために「何をしたのか?」を聞いてみるのが大事・・・みたいな話が出てきます。

「何をしたの?」

「赤信号で横断歩道を渡りました。」

「その後、どうなったの?」

「車がやってきて、クラクション鳴らしながらぶつかってきました。」

うーん。

原因分析という点では何かイマイチですよね。

これでは、横断歩道を渡る前には「左右の確認をする」ぐらいしか再発防止策が打てません。

行動だけを確認するだけでは、当たり前のことしか出てこない。

どうしたらよいのだろうか?

そこで「その時何を考えていたの?」と聞いてみた所・・・

「うーん。何を考えていたんだろう????」と悩んだ末に、「スマホ見ていて、特に何かを考えていたわけではない」という話になりました。

「何をしたの?」で出てきそうなものですが、面白いですね。

そこでさらに掘り下げると、スマホを見ていて、隣の人が渡り始めたから自分も動きだした。
(実際には信号を見ていなかった)ということがわかりました。

となると、赤信号で渡り始めてぶつかったのではなく、青信号で渡り始めたけれど、相手の車が赤信号で突っ込んできたのかもしれない。。。

ということで、当初の話と全然違う展開になってきました。

こうやって字面にすると、最初からスマホを見たり、信号を見ていない話が出てきそうな気もしますが、何かトラブルがあったりすると、当事者は混乱、困惑していたり、対応等含めて、周りもドタバタしていたり・・・。

では落ち着いてから・・・となると、記憶が曖昧。
曖昧な中で、論理的に結び付かないと馬鹿になるから、もっともらしい話を作ってしまう。。。

みたいなことがありそうです。

従って、筋道を立てるのではなく、何が起こったのか、どんどん集めて、整理は最後の方が良さそうです。

聞いてみて思ったのですが「何を考えていたの?」「どう思ったの?」というのは記憶を呼び覚ますと共に、変な筋道や理由付けを作らない抑止力にもなりそうです。