2010/04/16

電子書籍の盛り上がり

アメリカでiPad発売以来、私の周りでも電子書籍話が増えてきました。

個人的には2006年からPC上で電子書籍を楽しんでいます。
また最近、iPhone用の電子書籍を買って読んでみました。

ということで、その辺も含めた1ユーザーの感想を書いてみます。
ユーザーとして「ここは良いなぁ」、「もっとこうした方が良さそう」みたいなことを書こうかなと思いますので、電子書籍リーダーの開発者や電子出版を考えている方の参考になれば。

先ほど2006年からPC上で電子書籍を楽しんでいる・・・と書きましたが、読んでいるのはBusinessWeekというアメリカの経済雑誌です。

電子購読で良かったのはずばり「発売と同時に読むことができる」・・・紙媒体の時は、空輸で送られてきたのでどうしても遅かったです。

その点、電子書籍はダウンロードしてすぐに読めるのがとても良い。
情報を素早く提供したい場合には、電子書籍は抜群です。

また電子書籍を読んでいる話をすると、よく「目が疲れない?」という質問を受けますが、結論としては「疲れません」。
あなたも仕事でインターネットやらRSSリーダーやらを使って、いろいろやっていますよね?
あれと変わらないです。
電子書籍だから特別疲れる・・・ということはありません。

ただ座ってPC画面を見ながら・・・というスタイルはリラックスしていないので、読書の姿勢としては「疲れます」。

ということで、iPadに期待しているのは、リラックスした読書姿勢で読めるのではないかということ。
5月末が待ち遠しいです。

そして1ユーザーとして個人的に重要だと思うのは、電子書籍リーダーの使いやすさです。
2006年から続けてこられたのもリーダーが使いやすかったからです。
(ちなみに名前はZinioリーダーです。)

WebカタログやWebチラシ・・・を見かけることが増えましたが、その辺と比較すると、データがローカルにあるのでサクサク動きますし、操作方法が直観的で使いやすいです。

この「直観的に使えるかどうか」は結構、大きいのではと思います。

となれば直観的に使えるiPhoneの電子書籍。
操作方法は抜群なのですが、読んでみて、ひとつ大きな制約があることに気が付きました。

それは画面サイズ。

画面サイズが限られるため、文字数が少なくなります。
そうすると、困るのが情報の処理。

これはどういうことかと言うと、私は読書をする際、ざっくりとページ全体を見渡して、きちんと読むか飛ばすか決めます。

そのざっくり見通しがiPhoneの場合、文字数が少なくてできないのです。
章立てやタイトルで判断できた場合、飛ばすことができますが、その際のページ送りもページ数が多くて少し面倒でした。

ということで、小説は違うかと思いますが、ビジネス書なんかは、目次だけでなく、ざっくり要約が最初にあると結構いいんじゃないかと思いました。(これは電子書籍に限った話ではないとは思うのですが・・・。)

仕事で例えるならば、手元にある補足資料をざっと目を通して読み飛ばす・・・みたいな読み方をしようとすると、iPhoneはなかなか難しいですね。

読書スピードも落ちますし、どこでも読めるのはとても良いですが、これ1本ということはなさそうです。

となると、電車でiPhoneで読む、家に帰ったらiPadで続きを読む・・・みたいなやり方が一番良さそうですね。

そうなると、「直観的に使えるかどうか」+「どの端末でも読める(当然、ここには端末の幅の広さだけでなく、どこまで読んだのか・・・という情報が同期されていることが含まれます。)」がポイントになりそうですね。

ということで、1ユーザーの感想を書いてみましたが、いかがだったでしょうか?

電子書籍になると、いろいろなことがありそうですね。
例えば・・・

・参考資料はリンクになりそうだな、そこからさらに関連書籍を売ることができるんじゃない?

・データの裏付も直接リンクになりそう。そうなるとチェックが楽だな。(逆に言うとリンクが貼れない記述は胡散臭い?)

・書き方が変わりそう。図や動画で見せた方がわかりやすいやつはそうした方が良いよね。でも文章を書くことを仕事にしている人は書き方にこだわりがあって移行に遅れそう。

・表現方法が増えるだけに、文字だけで想像させる文章を書いてきた人は価値が高まりそう。なんでもかんでも図や動画にするんじゃなくて、読者に考えさせたり、想像させたりさせなきゃ。ドラッカーさんはその辺上手いなぁ。

・とは言いながらもDVD、書籍、映画、テレビ・・・と同じコンテンツでも表現のすみわけはできているわけだから、そんなに急激な変化はないよね。

・技術的にどうやるかは置いておいて、ページごとにTwitterで呟けるようにしたら面白いかも。読者の感想が筆者にリアルに伝わるし、他の読者と共有もできる。そこからいろいろな議論や交流って起こしやすいんじゃない?(炎上も多そうだけど(笑))

などなど、いらぬ妄想をしながら楽しんでいます。
これがビジネスモデルから考えると、電子書籍の世界はまた違ったものが見えてくるのかなと思うのですが、そういった難しいことは、専門家にお任せして、1ユーザーとして、読書を楽しんでいければよいなと思います。

1読者としては、デジタルデータ化されるので、ぜひ後世に語り継がれるような普遍的な書籍がたくさん出てくるといいなと思っています。

2010/04/01

嘘のような本当の話

各地でエイプリルフールネタが出ていますね。

ということで、私もエイプリルフールネタをやろうかと思いましたが、良いアイディアが浮かばなかったので、嘘のような本当の話をすることにします。

エイプリルフールに書くので、嘘かと思われるかもしれませんが、実際にあった話です。
あなたにとって、ちょっとした息抜きになれば幸いです。

仕事をしていて年月が積み重なってくると、いろいろな経験をします。
その中でも特に印象深かったのは、「英語が話せない日本人」と「日本語が話せないアメリカ人」がふつーに打ち合わせをしていたこと。

お互い、母国語で話をしながら、相槌を打っていたりします。
傍から見ていると、事前にネタ合わせした芸人さんがコントをやっているぐらい絶妙な間でやりとりをしています。

「ホンマにわかっているんかいな?」ということで遠巻きに見ていたのですが、確かにお互い理解をしているようです。

一冊のノートに何やら書き込みながら、説明をしています。
相手は言葉がわからないので、理解ができない・・・かと思ったら、説明を聞きながら「うん、うん」頷いている・・・。

いつから言葉がわかるようになったんだ???

うーん、かなり異常な光景です。

不思議に思って、さらにやりとりを聞いているとあることに気が付きました。

言葉の言葉がわからなくても、打ち合わせができている理由・・・それは「論点を絞っている」からでした。

つまり・・・

「お金」の話をしているのか、「スケジュール」の話をしているのか、「担当」の話をしているのか・・・などなど5W1Hのいずれかにしぼって話をしていたのです。

その論点に対して、Yes or No、賛成なの?反対なの?とわかりやすい形に落としていたので、やりとりが成立しているようでした。

この光景を見て、「言語って、手段にしか過ぎないんだ・・・。」と、かなり勇気付けられたのですが、いざ実践となるとかなり大変でした。

論点を絞るには全体像を把握し、その中で適切な順番で適切なテーマを選択しないといけないですし、Yes or Noで結論を出すには、事前に両方ともに検討し尽くしておかないといけません(もちろん第三の選択肢も含めつつ)し・・・とにかく”仕事ができる人”じゃないと、ここまで単純には落としこめないんです。。。

仕事ができる人は、どんな状態でも結果を出すんだぁ、語学のブラッシュアップと共に、自分ももっと仕事頑張んなきゃ・・・と思った瞬間でした。

かれこれ10年近く前の話をしてしまいましたが、今でもその光景は鮮明に思い出されます。
ということで、同窓会に出席したことはないのですが(というか、1度も開催されていない?それとも呼ばれていない?)、同窓会でよくありそうな昔話ネタでした。

お忙しい中お読みいただき、ありがとうございました。
今年度もよろしくお願いします。