2022/04/04

ROI重視の開発

間近で見ていて思う所があったので、記録に残しておきます。

例えばクラウドサービスを提供していて、新機能を追加する際に、どのような基準で決めるといいでしょうか?

一つの決め方としてROIがあるかと思います。

投資した額を上回るリターンがあればGoというやつです。

シンプルでわかりやすいですよね?

が、この基準、法人サービスの場合だとしたら、どうでしょう?

売上の大きい会社の声が反映されがち。

ということで、その声を拾い続けた結果、クラウドサービスがその会社独自の色が付いて整合性が付かなくなり、とても使い勝手が悪いものになっていました。

また、売上の大きくない会社を担当している人達が、なんとか顧客要望を反映させようとして必死に開発メンバーやマネジメント層を巻き込んで頑張っていました。

ただやはりROIという一言で終わってしまい、反映されず。

社内では、色々な意見は言える風通しは良かったかもしれませんが、諦めみたいなムードもあり、正直、空気は良くありません。

・・・みたいな会社がある一方、顧客が要望をあげる前に、機能改善をどんどん進めてフィードバックをもらっている会社がありました。

こちらは、要望をもらって開発というよりも、開発結果の評価(フィードバッグ)をしてもらう感じです。

前者がROIの妥当性を・・・と検討を続けていて、顧客目線で見ると、機能が一向に変わらない一方、後者は常に変化がある。(そして顧客要望で良い方向に変化していく)

当然、後者はハズレの開発をしてしまう可能性が高いので、確実にいくには前者なのですが、顧客全員の満足度や、社内の雰囲気などを見ると、進むべきは後者なのかなと思っています。

後者の開発も、失敗を繰り返すことで顧客の勘所が掴めるようになり精度がどんどん上がっていっていました。

時代の変化に対応できる組織という意味でも、机上であれこれ言うだけの時間をどれだけ減らせるかと言うのは見逃せないポイントだと思っています。