2008/05/31

ずっと使いたいモノから、売れるモノを考える

突然ですが、あなたはMy Permanent Collectionってありますか?
要は、自分の所有物で、永久保蔵しておきたいモノです。

と言っても、コレクションとして大切に保管しておくものではないです。

普段、使っているもので、「コレはイイっ」というものです。
その商品については、コイツを使い続けるから、もう他の商品を探す必要はないな・・・というものです。

私は2つあります。

一つ目はコチラ。アーロンチェアです。



ワーキングチェアはこれで十分です。

腰痛持ちなのですが、これに座るようになってから、随分と仕事の生産性が上がりました。








次は、LAMY 2000 の4色ボールペン。



これも使い方がシンプルかつ長時間書いていても疲れない優れモノです。

1966年発売(!!)という超ロングセラー。私より随分と先輩です。





ということで、自分の中で、My Permanent Collectionの基準を考えてみました。

・使い方がシンプル
・使っていてテンションが上がる(使っていて、気分がいい)
・無駄がない(余計なものを省いている)
・見ていて飽きないデザイン(流行り廃りがない)

こうして自分の基準を見てみると、「シェルチェア」、「合板ラウンジチェア(LCW)」をはじめとする独創的な椅子や家具をデザインした、イームズ夫妻(チャールズ・イームズとレイ・イームズ)の言葉を思い出しました。



”人々が求める美しさは時代によって変わるが、求められる機能は普遍的である。”







商売をしている者としては、普遍的な商品・サービスを生み出していきたいなと強く思っています。

ところで、冒頭の質問。

あなたも周りの方にしてみると、面白いですよ。
男性と女性、見事なまでに回答が違います。

女性は、気に入っていてずっと愛用しているものはあると言います。
「じゃあ、コイツを使い続けるから、もう他の商品を探す必要はないなって思う?」と聞くと首を傾げてしまいます。

常に自分をキレイに・・・と美を追求している女性は、もう他の商品を探す必要はない・・・と考えることはなさそうです。

一方、男性はしっかりとMy Permanent Collectionがある方が多いです。

「女性のこだわり」は聞かないが、「男のこだわり」ってありますよね?

ウンチク付きで男のこだわりが楽しめます。

自戒をこめて書きますが、「男のこだわり」って危険ですよね。

良く言えば「こだわり」ですが、要は変化をしないってことです。

アーロンチェアやLAMY2000を超えるものが出たとしても、それに固執する。
ボールペン以外の新しい入力手段が生まれているにもかかわらず、ボールペンという入力手段に固執する。

時代から置いていかれるのは間違いありません。(笑)

一方の女性は、常に美に対する追求をしていて、好奇心旺盛なので、環境の変化に対して柔軟に対応できそうです。

と、ここから一般的な議論に持っていくと、会社は女性に任せた方が環境の変化に対応できそうな気がします。

一方、売る方にしてみれば、男性の方が、一度買ってもらえれば、ずっと使い続けてくれるからラクなんですが・・・。(笑)

ということで、自社は男性的か女性的か・・・を考えてみると、どのような場面で気を付けなければならないか見えてくるかもしれません。

法人にせよ、個人にせよ、商売をする時には相手の立場に立って考えないといけませんよね?

商品・サービスを開発する時に、購入者が「こだわれるもの」を用意しておくと、男性のお客様にはいいかもしれないですね。

では、女性の場合はどうだろう?

私は男性なので、オンナ心はわからないってことで許してください。(笑)

2008/05/25

新しい目標管理の形を探る!

今日はちょっとした思い付きでも書いてみます。

みなさん、人生銀行という貯金箱はご存知でしょうか?

人生銀行のサイト



人生銀行には住人が住んでおり、貯めっぷりによって住人の人生は大きく変わります。

利用開始時に、いつまでにいくら貯めるのかを設定し、貯金スタート。
見事に予定通りに貯まるとハッピーなエンディング!
貯められないと残念なエンディング。。。

サイトを見ると、このような商品らしいです。

Amazonのレビューでは液晶が見難い・・・など、あまり良い評価は得られていないのですが、この機能を上手く使ったら、面白いことができるのではないか・・・と思いました。

その方法とは・・・仕事での目標管理。

結果ではなく、プロセスを管理する仕組みとして、こいつを使ってみると面白いかなと。

例えば、今月の目標は「売上1,000万円!!」では使えないですが、「お客様との商談50件」だったら、使えるかもしれません。

一回商談を行うごとに500円を貯金。

予定通りに貯まるとハッピーなエンディング、貯められないと残念なエンディングになってしまうので、ついつい頑張ってしまいそう。

仕事では、生産管理システム、営業管理システム、会計システムなどなど・・・様々なシステムを使いますが、システムで大変なことのひとつはデータ入力。

営業日報を書くのも同じですが、とにかくめんどくさいですよね。

でもこいつだったら500円を入れるだけ。

その500円も使ったわけではなく、貯金なので、無駄な出費はありません。

定価4,988円。
ざっくり5,000円で計算すると、20名に導入しても、10万円。

月に1人当たり50回のアクションの目標を設定すると、50x500=25,000円。
25,000円が20名分なので、運用コストは月50万円。

この月50万円をどう扱うか次第ですが、下手なシステムを導入するなら人生銀行を購入して、アクションができたら500円玉を渡す・・・という運用の方が、しっかりプロセス管理ができるかもしれません。

またこのアイディアを流用して、既存のシステムにもデータを入力したら、何かが成長したり、育てたりできる・・・という機能を盛り込んでも面白いかもしれません。

ということで、こんなことを書いたり、話したりすると反応が大きく2つに分かれます。

ひとつは面白い・・・と面白がる方。

もうひとつはうーん・・・とイマイチな反応の方。

書いているこちらも分かっています。

今回の内容は、not essential but critical。

つまり、本質的な話ではないです。

例えるならば、歯医者で大切なことは、歯を治療する腕・技術なのですが、「治療中の音が聞こえないように待合室に音楽をかけましょう。」、「においがしないように、アロマでも・・・」と話しているようなものです。

本質から離れた話をしているんですが、歯医者の例のように、ちょっとしたアクションが患者さんに安心を与えたりします。

今回の話も「仕事なんだから、くだらないことを考えずに真面目にやれ!」とおっしゃる方はたくさんいます。

でも、仕事でお金をもらっているんだから、当然やるはずのことなのに、なぜかやらない・・・という方は驚くほどたくさんいます。

経営者から見れば信じられないくらい、やらない方がたくさんいます。

当然やるはずのことも、面倒くさがってやらないのであれば、こうしたちょっとした仕組みでやる気を持ってもらう必要があります。

意思決定者、決裁者というのは、いつもきちんと行動して結果を出してきた人ばかりですので、ある意味、やらない人の心理というのがわかりません。

仕事の生産性向上につながるシステムは、たくさんあるだけに、こういったちょっとした遊び心で使いたくなる仕組みを持ったシステムを作ってみると面白いかもしれない。

本質的な所では、しっかりしたシステムはたくさんあるので、この辺りのくだらなさが成否を分けるような気もします。

そして、この辺りで成否が決まるようになれば、仕事はもっと楽しくクリエイティブになるような気もします。

ずっと真面目に突っ走るのは大変なので、たまには息抜きについでに、こんなことを考えてみてはどうでしょうか?

自社の商品・サービスを利用するたびに、何かが育成・成長する機能を付けてみたらどうなるだろう?

自社の商品・サービスを利用すると、ロールプレイングゲームみたいにストーリーが進んでいく機能を付けたらどうなるだろう?

息抜きに見えて、実は会社に多大な貢献ができるアイディアが生まれるかも!!

2008/05/22

自転車通勤のススメ

先日、今世紀に入ってから愛用し続けていた自転車が寿命をまっとうしました。

そこで、新しいマシンを購入しました。




めちゃくちゃスピードが出るので、ブレーキをちょっとレース仕様にカスタマイズ。
先日、納車され、早速乗っているのですが、スゴイ。

速い、軽い。

ほとんど力を入れないで漕いでいるのですが、どんどん加速していきます。

自宅-オフィス間の移動が、1日往復20分-30分くらい短縮されました。

とすると、年換算で20分x250日=5,000分=80時間

そんな話を友人にすると・・・。

時給を1万円として80万。
ってことは2ヵ月で投資回収できて、耐用年数を3年と見れば、投資回収率は20-30倍。

なんて話が出てきました。

お金を使う際には、必ずリターンを意識するのですが、今回の自転車購入は非常に良い投資と言えそうです。

ほら、これを見ると、自転車通勤いいでしょ?

言うまでもなく、都内だったら、電車に乗るより早く目的地に着くことができます。
(今までのママチャリでもそうだったので、今度はもっと早くなっています。)

クリーンで環境にもいいし。

朝の鳥のさえずりや、春は桜の花びらが舞い散る中を走ったり、今の時期は、新緑でまぶしい光の中を、緑の香りを感じて・・・。

秋は、紅葉鮮やかな木々を見ながら、紅葉の葉を踏みしめて・・・と、季節を感じながら走ることができます。

とにかく良い運動になります。

健康維持のために、エアロバイクやランニングマシンもいいですが、自転車なら景色も変わるし、目や脳に適度な刺激があって気持ち良いですし。

満員電車がニガテな私にとって、あの窮屈な空間で感じるストレスから解放されるのは、とっても嬉しいです。

このように自転車通勤は良いこと尽くめです。

一方、スピードが出る乗り物になったせいか、今まで以上に怖くなったものがあります。

ひとつは、タクシー。
信号無視や、加速しながら左折右折する深夜のタクシーは、今まで以上に出会い頭にぶつかりそうになる危険性が増したので、気を付けないと。

もうひとつはケータイを見ながら歩いている通行人。

普段車道を走っているから問題ないですが、横断歩道でふらふらーと出てくる時があるので、怖いです。

路駐している車の間から道を横切ろうと突然出てくる人もそうですが、車には注意していても自転車には注意していないことが多いです。

でも、今の自転車、下手な原チャリより速い。

ちょっと怖いです。

ということで、繁華街は、そんなにスピードを出さない方がよさそうですが、気を付けて走れば、非常に快適な自転車ライフが楽しめます。

帰りに鼻歌を歌いながら一人ライブしていたのが、時間が短くなったので、1曲、2曲で終わっちゃいます。
それがちょっとだけ残念ですね。

それにしても、これだけ時間を有意義に使えるので、自転車を使った都市計画っていいかもしれないです。
助成金でも減税策でも何でもいいのですが・・・。

満員電車の緩和になるし、空気がキレイになって・・・と断片的にメリットを挙げていけばたくさん出てきそうです。

東京は、とても狭いので、移動はカンタンです。

東京オリンピック誘致と絡めて、考えてもいいのでは・・・と特にコレというアイディアを考える前に無責任な発言もしたくなってきます。(笑)

うーん、何の脈絡もなく、ダラダラと書いてしまいました。

ビジネスに絡めれば、全く自転車に興味がない人でも「思わず乗ってみようかな」って思わせる文章を書かないといけないですよね。

それが書ける方はビジネスセンスがあると思います。

でも、この文章はタイトルに「自転車通勤のススメ」ってあるのに、そんな気にはならないですね。(笑)

うーん、文章力というか、PR力というか、その辺は磨きたい気がします。

文章力と言えば、Amazonの読者レビューって面白いですよね。
たまにとても読者レビューとは思えないプロっぽい文章があって、思わず買いたくなります。

読者レビューって、自分が感じたことをそのまま吐き出していいと思うんですけど、こんな方にオススメってレビューを読んでいる方をイメージして、レビューを読んでいる人達の立場で書いてあるものがありますよね。

とても素人のレビューとは思えない。
買ってもらうために、広告として書いているとしか思えない。(笑)

レビューを読んで、思わずポチっとしたことが何度あったことか・・・。

それとも「このレビューは参考になりましたか?」という評価を受けているうちに文章が洗練されていくのだろうか・・・。

だとしたら、文章力を磨く絶好の場所とも言えますね。

とにかく、そんなレビューを見るのが楽しいです。

まずは、そんなレビューから真似てみようかな。

クロスバイクというジャンルの自転車を購入して、目から鱗でした。

うーん、後が続かない。

2008/05/19

差別化のウソ

ちょっと面白いデータベースを発見しました。

ベンチャー企業の経営危機データベース(METI/経済産業省)

ここでは、ベンチャー企業の経営者が様々な場面で決断を下す際の「転ばぬ先の杖」として、将来起こりうるリスクを予見できるような失敗、トラブル、ヒヤリとした経験の事例を収集・データベース化されています。

83例あるのですが、中身を見ると、「課題・ヒヤリとした経験」、「経営判断」、「得られた教訓」、「後日談」といった項目に分かれ、具体的な数字・事実と共に、その時の考えやその後の反省など、ためになる内容が盛りだくさんです。

自分の経験や普段接している経営者の方との話と比較すると、細かい数字や内容をもっと知りたくなる衝動にかられるのですが、細かいことはここに書かれてある内容から十分推測できるので、なかなか興味深くかつ有益なデータベースです。

ということで、このデータベースに触発されて(?)、私もひとつ経験談を紹介したいと思います。

みなさん、「差別化」という言葉はご存知でしょうか?

そう、商品・サービスを紹介する時や新商品開発の時に出てくる言葉です。

「他と比べてどこが違うの?」、「差別化しないと・・・。」

自社の商品・サービスを競合他社と識別するために、競合他社が真似のできない状況を作り出すために・・・。

もちろん他社との競争に勝つために、差別化は重要なポイントです。

でもこの「差別化」という言葉、起業していろいろな所で聞いたり、自分で考えたりしているうちに、人によって使っている意味が違うことに気が付きました。

使い勝手が良いせいか、明確な定義がされず、お互い理解がすれ違ったまま話が進んでしまうケースが多いような気がします。

まだ完全に把握したとは言えないのですが、その違いを説明したいと思います。

弊社のサービスを見てもらうとわかるのですが、15分砂時計vicisや会議専用ノートmeeting sheetなど、取り扱っている商品は、一見すると珍しいですよね?

これだけを見ると、他社と商品・サービスで「差別化」されていると言えそうです。

15分砂時計vicisに限って言えば、作成できる職人さんがいないため(ウチで独占契約している)、まさにオンリーワンです。

おおっ、完璧に差別化できているじゃん。

書籍やインターネットにあふれる「差別化するための情報」を確認したり、「差別化するための方法・手順」を踏んでみると、ウチの商品・サービスは良いケーススタディになりそうです。

でも、それだけでは売れないんです。

「差別化」しても、あるものがないと全く売れません。

さて、そのあるものとは何でしょう?




・・・



・・・



・・・




(考え中)




・・・




・・・



私は、お付き合いのある経営者の方や友人と、こんな風に問題を出しながら、お互いの考えをぶつけて話をするのが好きです。

お互いの経験や考えが、良い具合にミックスされて体系化されていくんですよね。

前回も書きましたが、このような時に「あるものって何だろう?」と考え、自分なりの答えを持ってこの先を読むと、学習効果が高いので、オススメです。
答えが違っていても、それが不正解というわけではないので。

では、そろそろ答えにいきましょう。

答えは・・・



「顧客の視点」



です。

結局、どんなに競合他社と差別化しても、それが顧客にとって、どのような価値があるのか・・・がないと全く売れません。

競合他社を意識しすぎて、お客様を忘れてしまっている。

例えるならば、選挙カーみたいなものです。
日中、名前を連呼して、名前を覚えてもらったとしても、投票してもらえるか・・・。

起業当初は、自分達がいかに素晴らしいか、優秀であるか・・・の証明をしていたような気がします。
でもそれではなかなか売れないのですね。

顧客視点のない差別化はむしろ最悪な状況を生み出します。

お客様の立場に立てば、すぐにわかります。

どのような価値があるのかわからない上に、商品・サービスも目新しい。
そんな右も左もわからないものに、お金を払うでしょうか?

結果は言わなくてもわかります。

例えば、15分砂時計vicisは、起業してから広告も何もしていないにも関わらず、付き合いのあった社長さんにそれなりに売れていました。

でも、それはみんなが立ち上がったばかりの私を「応援」して買ってくれたわけです。

それに甘えて見間違ってしまった。

でも、何がきっかけかは忘れましたが(このきっかけを思い出したい)、「顧客の視点」で考えるようになりました。

「お客様が抱える問題や課題って何?」
「これを使うことで、どのような価値が得られるの?」

顧客視点で考えるようになって、売上が伸びていったのは事実です。

例えば、砂時計を購入してくれた高校の先生が、実際に使ってみて「砂時計で人生が変わる」と称して、生徒に話をしてくれたり・・・読んでいて、感動してしまう話をもらうようになりました。

真剣に、真摯にお客様と向き合うと、とても嬉しい声が返ってきます。

でも、この「顧客の視点」、とても繊細な気がします。

起業当初も「お客様のために」いろいろとメリットを伝えています。
ただ「お客様のために」という言葉は、主語が自社、自分達にあるような気がします。

「お客様のために」こんなもの用意しました。(ウチってスゴイでしょ?認めて!)

「お客様のために」こんなことしています、頑張っています。(なのにどうして認めてくれないの?)

こんな負のスパイラルを生み出しやすい気がします。

主語を顧客にするためには、「お客様の立場で」伝えることが大事だと実感しています。

「顧客の視点」で差別化の話ができているかは、会議中の発言でもわかります。
例えば「競合他社が真似してきたらどうするの?」など、「お客様」という言葉が出てこないと危険です。

それ以外にも「お客様のために」視点の発言や、「お客様の立場で」視点の発言など整理すると、キレイに分けることができそうな気がしているんですが、この辺はまだ道半ばですね。

商売の道は奥が深いので、楽しいです。
長い付き合いになりそうですね。

2008/05/17

相手を褒める時に気を付けるポイント

仕事って、なかなか大変ですよね。

ということで、個人に限らず、チームとしてどのようにモチベーションを維持するか・・・というのは悩ましいテーマのひとつだと思います。

そこで「豚もおだてりゃ木に登る」と言ってしまえば身も蓋もないですが、都度、相手のことを褒める・・・というのは、とても大事なことだと思っています。

しかし、悲しいことに私は相手を褒めるのがとっても下手くそです。

その原因を考え出したら、いくらでもあるので、原因分析はしません。

どうしたら、うまく相手を褒めることができるだろう・・・。

そんな悩みをある経営者の方に伝えたところ、とっても良い回答をいただいたのでシェアします。

その回答とは・・・



・・・





・・・





・・・





「○○を見ればいいんだよ。」




ちょっと意地悪でしたね。(笑)

(自分のものにするために、このような時に「○○の中に何が入るだろう?」と考えると、学習効果が高いので、オススメです。私も回答をいただく前に、話を聞きながらいろいろと考えていました。)


お待たせしました。

回答は・・・




「差分を見ればいいんだよ。」




おおっ、なるほど。

ある時点のその人と比較して、どれだけ成長したか、どんなことができるようになったか・・・などなど、差分を見てあげればいいと。

言われてみると、「誰かと比較して」褒めるのは良くないですよね。
勝ち負け、優劣が生まれてしまいます。

また自分の主観で「頑張ったね」、「すごいね」と褒めても、主観にしか過ぎないため、褒めた相手と共有するのは難しいですよね。

その本人が、「そんなに頑張ってないし・・・。」、「まだまだ、こんなもんじゃない。本当はもっとすごいんだけど・・・。」と思ったら最後です。

とても胡散臭い褒め方になってしまう・・・。
(今までの私がこれでした。自分が感じたままを相手に伝えていましたが、相手にとっては胡散臭く感じられたでしょう・・・。)

それに引き換え、過去と現在の比較は褒められた相手にとっても納得感があります。

うん、これはいい。

いいアドバイスをもらいました。

Yさん、ありがとうございます。

褒め上手な方は、いろいろと引き出しを持っていそうなので、注意深く観察したり質問したりしながら、実践していきたいです。

ちょっとしたことですが、こういったことは周りと逐一シェアしていきたいですね。

2008/05/14

コンサルティング会社に騙されない方法 その3

前回は、コンサルティング会社に騙されないためのポイントを書きました。

コンサルティング会社に騙されないために、提案時に「各項目がどのような相関関係があるのか」、「影響度・重要度が高い項目は何か」などを質問して、調査アンケートがどのようなものだったのか把握する必要があるのですが、しっかりしている会社はそのような質問をしなくても大丈夫です。

今回は、しっかりしている会社の提案項目の話から始めます。
前回「次回までのオススメ」で書かせていただきましたが、自分が考えた項目としっかり比較してみてください。
(比較方法は、前回の最終行「次回までのオススメ」に書いてあります。)

しっかりしている会社の提案は、このような項目が含まれます。

・他の項目との相関関係
・他の項目を改善する場合の手段(スケジュール、体制、費用など)
・それぞれの手段の予想される結果の比較
・手段を選択する上での制約条件(費用上限など)
・選択基準(効果?費用?成功確率?などなど)
(・他にも「想定される課題」や「コンティンジェンシープラン」など言い出したらキリはないですが・・・)

「手段ありき」ではなく、ゼロベースからの提案です。
「手段ありき」の提案は、その効果を一度疑ってみるのが、コンサルティング会社に騙されないためのポイントです。

そして、コンサルティング営業・・・を行っている会社も要注意です。
自分達が持っている商品・パッケージを買ってもらいたいがためのコンサルティングですから、コンサル項目が当然そのような作りになっています。

勘違いしてほしくないのは、そのような作りが悪い・・・と言っているのではなく、そのような性質を持った作りをしているので、そのことを理解して意思決定してくださいね・・・ということです。

結果が出た後に、責任追及や泣き寝入りをするのではなく、事前にちゃんと確認してくださいね・・・ということです。
(なんか消費者金融のCMみたいですね。)

そして、確認をする際に大切な視点があります。

「経営者視点で見る」

自分の世界(部門)を超えた視点で見ることができるかがポイントです。

仮に自分がシステム部門にいて提案を受ければ、そりゃ解決策はシステム導入になっちゃいます。

知らず知らずのうちに自分達の立場をわきまえた仕事をします。
正直、経営者視点を持つことはなかなか難しい。

そりゃ当然ですよね。
病院のシステム部門が、顧客満足度調査って、違和感ありますよね。
今回の例であれば、調査で「医者がよく話を聞いてくれる」なんて項目は入ってこない。(笑)

だからこそ前回の「待ち時間削減は、顧客満足度を向上するのに、一番効果的なの?」が意味を持ってきます。

これも「経営者視点で見る」からこそできる質問です。

自分の立場を超え、部門最適ではなく、全体最適を見る。
自分達ができる解決策ではなく、「自分達ができない解決策」の存在を探ってみる。

それだけで、無駄な投資は随分減ると思います。
(ウチへの仕事の依頼&お断りする回数も減るかもしれないですね。)

「自分達ができない解決策」も細かく砕いていけば、何とかなることが多いです。
(メチャクチャ、チャレンジですが、そこが知恵の見せ所&仕事の醍醐味です。)

とっても大変ですが、是非チャレンジしてほしいと思います。
少なくとも「自分達ができる解決策」よりも効果的であることは間違いありません。

2008/05/12

仮説:何でもBEST3のススメ

「コンサルティング会社に騙されない方法」の続きは、「しっかりしている会社の提案には、どのような項目が含まれるのか」をしっかりと考えてほしいので、もうしばらく後にしたいと思います。

本日は、ちょっとした思い付きを書きたいと思います。
まだ実際にアクションをしていないので、仮説ベースなのですが、そんなに悪くないのかなと考えています。

いきなりですが、自己分析を行ったり、自分の今後のキャリアを考えるなど自分を見つめる機会って、意外とたくさんあると思います。

また商品・サービスの特徴・特長を考えることなど・・・「それって要は何なの?」ということを考える・伝える機会もたくさんあるのかなと思います。

どちらの場合も長所や短所を見つける・・・という作業が必要になりそうですが、正直、これって難しいですよね。

だから他人やお客様に聞いてみたりするわけです。

そんな時に、単純だけど「何でもBEST3」という方法はアリかな?

やり方はカンタン。

とにかく、何でもBEST3で挙げていってしまう。

自分の好きな本BEST3、行きたい国BEST3、欲しい物BEST3、来年までに身に付けたいスキルBEST3、会いたい人BEST3、試せるなら体験してみたいことBEST3などなど。

このBEST3設定を工夫すれば、何か今後のキャリア形成に役立つ傾向が見えてきそうな気がします。

ところで自分のキャリアにしても、商品・サービスの特長を探すにしても、躓いてしまう原因は何だと考えますでしょうか?

個人的には「答えを探してしまうから」いけないんだと思います。

答えを探すのではなく「適切な質問は何か」を探す方が、キャリア形成などには効果的なのかなと考えています。

と、偉そうなことを書いてしまいましたが、この考えはドラッカーさんの次の言葉を意識しています。


”経営者が意思決定において過ちを犯すもっともありふれた原因は、正しい「質問」ではなく、正しい「答え」を見つけることに重きを置くことである。”



人間ってとても優秀な生き物だと思います。

「なぜ?」と聞けば、原因・理由を考えるし、「どこで?」と聞けば場所を考えるし、「いつ?」だったらタイミングを・・・当たり前ですが、何を質問するかによって、答えは変わってきます。

優秀な経営者でも、正しい質問をしなければ、効果的な意思決定を行うことができない。
つまり、質問に対して仮に正しい答えを出したとしても、そもそも質問が誤っていたら、効果的な意思決定ができないと・・・。

だから、効果的な質問は大きな価値を持つ。

「ウチの会社の強みって何だろう?」と質問してしまい、「今後身に付けるべき強みは何か?」を考えずに時代に乗り遅れてしまう社長さん。

「自分が好きな食べ物は何か?」と質問してしまい、「ハンバーグが好きだから」とハンバーグが食べたいと言い、白子、フォアグラを食べるチャンス(もっと好きなものを見つけるチャンス)を逃してしまう学生さん。

(食べ物を仕事・会社に置き換えてみてください。今までの自分の好みで選んだが故に、大きな可能性を失っていることもあったりします。

学生さんと話をしていると、特にその可能性を狭めていることに驚くことが多いです。自己分析と言って、自分の強みや、他との差別化をするために大きな可能性を潰しているのは、大きな損失です。

内定を取るためのテクニックを伝える情報が私の学生時代と比較すると増えたせいなのか、変にしっかりと自分を定義しちゃって、もったいない学生が多い印象があります。)

言葉足らずで誤解を招きそうな所もあるのですが、このようなことを防ぎたい所です。
何でもBEST3は、そういった意味で良い質問になりそうな匂いがしています。

ちょっといろいろと試してみますね。

2008/05/10

コンサルティング会社に騙されない方法 その2

前回、病院を事例に「モグラたたき病」の話をしました。

仕事の依頼をする時は、「モグラたたき病」にかかる前にしてほしい。

では、そのタイミングとはいつか?

最初の調査段階(Fit & Gap)から・・・ということですが、そこが事業会社の方が気を付けるポイントです。

今回はそのポイントのお話からです。

Fit & Gapをしたら絶対ギャップは出ます。
(当然です。日々向上していかないといけませんから。完璧な会社なんてありません。)

そのギャップを埋めましょう・・・というのが、コンサル会社にとって一番お金が落ちる&得意な所に持っていく上での王道です。

先ほどの病院の例で言えば、受付対応システムのパッケージを持っていたりして、アンケートをそのような結果が出るように持っていけばいいんです。

そうすれば、確実に仕事になります。
調査結果は数値で出るので、さらに信憑性が増した雰囲気があったりします。
数字を武器に、さも当然のような顔をしてくる。(笑)

従って、意思決定者は、(売上のPOSデータを見るのと同じですが)数値を見るだけではなく、その裏にあるものを見ないといけないんです。

待ち時間削減は、顧客満足度を向上するのに、一番効果的なの?

コンサルティング会社の調査結果および調査結果を踏まえた提案を受ける際に、この質問が浮かぶかどうか?

これって、コンサルティング会社に騙されないための結構、重要なポイントなんです。

とはいえ、先ほどの質問を、コンサルティング会社にしても答えは返ってきません。

「えっ、だってこの項目が一番、数値悪いじゃん。何をいまさら・・・。」

こう思われるのがオチです。

各項目がどのような相関関係があるのか、顧客満足度にとって影響度・重要度が高い項目は何か、それをアンケートで聞いていないからわかるわけがありません。

ヒドイ所だと「導入半年後に再度アンケートを実施して検証しましょう。」なんて無責任な発言も普通にあります。

ということで、意思決定者は「各項目がどのような相関関係があるのか」、「影響度・重要度が高い項目は何か」などを質問して、アンケートがどのようなものだったのか把握する必要があります。

上記質問をしなくても、しっかりしている会社の提案は、次のような項目が含まれます。

・・・と、長くなりましたので、次回にしましょう。

しっかりしている会社の提案には、どのような項目が含まれるのか?

■次回までのオススメ
自分なりに答えを持っておくと、次回、たくさんの気付きを得ることができると思います。

答え合わせ・・・と言うより、「自分が重要視している項目」や「判断基準」の理解に繋がると思います。
自分が持っていない項目があった場合は、それが有効であれば、取り入れていただければいいと思います。

間違っても10項目のうち8項目合っていた・・・なんて学校のテストのようなことはしない方がいいと思います。
違いがあった場合は、その違いを探ることで、業界や商品・サービス、自社、組織などのそれぞれ固有な事情が見えたり、ある一定条件がそろった場合の成功法則が見つかったりしますので・・・。

2008/05/08

キャプテンが伝える言葉

「コンサルティング会社に騙されない方法」の続きを期待されていた方、ごめんなさい。

Noblesseという雑誌に日本サッカー協会キャプテン・川淵三郎氏のインタビュー記事があったのですが、その内容が良かったのでシェアしたいと思います。

日本サッカー協会では、「百年構想」というものがあり、小学校の校庭を緑の芝生にしようという試みなど、地域に根ざしたスポーツクラブを実現させようといろいろ取り組んでいます。

インタビューの中で、サッカー界のためだけなんてちっちゃいことは考えておらず、サッカー界を通じてスポーツ文化を創造し、人々の心身の健全な発達と、世の中の発展に貢献するために、職員すべてが働いている・・・と、川淵氏は答えています。

このような話をされた後の言葉がちょっと響きました。

”浦和レッズのレッズランドのような大きいものは別としても、どこかが施設を持ち始めると、日本の社会は横並びの社会だから、あっちがやるなら俺もと、意外と早く実現する可能性がある。
横並び社会はいい前例ができれば、割合早く広範囲に広がっていくものです。”

「横並び社会 = 悪」というイメージがあるかと思いますが、横並び社会の良い面を見て、積極的に活用しようとしている。

個人的に日本社会の横並び意識には、ネガティブな印象しか持っていなかったので、この言葉を読んだ時に、ハッとしました。

そっか、いい前例ができれば、話は早いんだなと。

横並び意識からくるリスクを取らない姿勢というか、自分から積極的にアクションを取らない・・・という場面を仕事でたくさん見てきたので、イライラすることが多かったのですが、イライラする自分が間違っていることに気が付きました。

キャプテン、ありがとうございます。

このインタビュー、他にもとってもいいことが書いてあります。

今の若い選手に対して、苦言を呈しています。
先輩達が一生懸命築いてきたものも、明日には瓦解する可能性だってある。
だから、感謝の気持ちと問題意識・危機感を持ってやらないといけないと・・・。

そして、最後が良かった。

”単に給料をもらうためにやっているなら、やめとけと。

ファンに感動、勇気、希望、夢、自分のプレーでお客さんをいかに感動させるか。
感動が生活のプラスになっていくから、ファンはお金を払って試合を観に来てくれるわけで、審判に文句ばっかり言ったり、痛い痛いとすぐに倒れたりして、それが金になると思っているのか、と言いたい。”

キャプテン、しびれます!

自分自身、ドーハの悲劇の頃の日本代表には思い入れがあるのに、今の代表には思い入れがない・・・のも、この言葉を読むとわかるような気がします。

ドイツW杯では、一番感情表現がなさそうな中田英寿選手が一番、思いが伝わってきたような気がします。
98年フランスW杯の代表ですし、前世代の思いを引き継いでいるような気がします。

だからこそ、今の代表はその思いを引き継いでいないような気がするので心配なんですよね。

技術は圧倒的にうまいんですが・・・。

スキルセットとマインドセットという言葉で表現すると、スキルセットは上がったが、マインドセットが下がった感じです。

この2つは足し算ではなく、掛け算なので、勝負の世界では・・・やっぱりね。

と、サッカー界のことも考えてしまうのですが、一方でキャプテンの言葉は、自分の仕事についても考えてしまいます。

言葉をちょっと変えると、自分のことにも当てはまりますよね?

”ファンに感動、勇気、希望、夢、自分の「仕事ぶり」でお客さんをいかに感動させるか。
感動が生活のプラスになっていくから、「お客さん」はお金を払って「商品・サービスを購入して」くれるわけで、「社員」に文句ばっかり言ったり、「忙しい忙しいとすぐに休んだりして」、それが金になると思っているのか、と言いたい。”

なぜウチの商品・サービスを購入してくれるんだろう?

そんなことを考えていると、背筋がまっすぐになるような気分です。

プロフェショナルとはいかなるものか・・・というのを教えられました。

明日からも、しっかり頑張っていきたいです。

2008/05/07

コンサルティング会社に騙されない方法 その1

ブログの新しい表現方法 第2弾!行きまーす!!

ウチの会社には、様々なコンサルティングの依頼が来ます。(ありがとうございます!!)

その時に、ちょっと困ってしまう事例をご紹介します。
そして、この事例を読んで、事業会社の方達はコンサルティング会社の提案をはねつけちゃいましょう!!

コンサルティングの王道として、Fit & Gapというものがあります。
「現状」と「あるべき姿」を調べて、そのギャップを埋めましょうということです。

ここで現状を把握するために、経営者、現場、お客様など多くの方達にインタビューを行います。

そして、ギャップを見つけ出して、それを解決します・・・。

具体例で話をしてみましょう。
(守秘義務やお付き合い等々ありますので、私が関わったことがない業界&皆さんがイメージできるのを考慮して「病院」をクライアントさんにしてみます。)

ある病院が、患者さんにもっと良いサービスを提供しなければ・・・ということで、その病院を訪れたことがある方にアンケート調査を行い、顧客満足度を出しました。(Fit & Gapのインタビュー)

そして調査をした結果、一番数値が悪かった項目は、「病院での待ち時間」(←なんとなくわかりますよね)。

この結果を受け、病院側は待ち時間を減らすプロジェクトを立ち上げました。
具体的には、下記を実施。

・システム開発会社に受付対応システムの開発を依頼。(ディズニー・ファストパスみたいなもの)
・医者の診察時間を短くするために、業務の標準化(診察手順の標準化)に着手。

「待ち時間削減プロジェクト」を立ち上げる・・・まさにこのような時に、お声がかかるわけです。
「システム開発のプロジェクト・マネジメントをしてくれ」、「業務標準化の手伝いをしてくれ」と・・・。

で、このタイミングが困ってしまう依頼のひとつなんです。

なぜでしょうか???

それは「目標を達成すること」には貢献できるけど、「目的を達成すること」には貢献できない場合があるからです。

ここでの目標は、システムを導入して「待ち時間を30分削減」、業務標準化により「診察時間を3分短縮」などです。

でも、でも、それで「顧客満足度」をアップすることはできるでしょうか?

確かに全くアップしないということはないのですが、実は「顧客満足度を上げる」という目的を達成したいのであれば、待ち時間を削減するのではなく・・・

・医者がよく話を聞いてくれる
・丁寧な診察をしてくれる
・病気や薬に対する豊富な知識がある
・病例の公開・説明をしてくれる
・治療方針を選択できる

などなど「待ち時間」削減よりも、もっとカンタンに実施でき、かつ効果があるものがたくさんあったりするんです。
(下手をすると、業務標準化をして診察時間を短くした結果、「なんか冷たい」って顧客満足度が下がる可能性もあるかもしれません。)

従って、調査をする際には、各項目の影響度・重要度みたいなものが大切なんですね。
(もちろん影響度・重要度は「お客様にとって」です。よくここで自分達の影響度・重要度と勘違いしてしまう例も多いです。)

各項目を一律に扱って一番低いものをとりあえず高くしよう・・・というアプローチは非常に危険です。
仮にこれを「モグラたたき病」と名付けましょう。

モグラたたき病にかかると大変です。

せっかく高いお金と時間をかけたのに、効果がイマイチ。

そして、問題は解決せず、新たなモグラをたたく羽目になり・・・。

結果が出なくて社員も疲れてしまい・・・。

業績も上向かず、どんよりとした空気が社内を充満している・・・という泥沼化は見えています。

ということで、「モグラたたき病」にかかっている方からの依頼は大変です。

もっと目的を達成するための打ち手をやりましょうよ・・・と言おうにも、上長の承認を得て、予算も取っているので、今さら止めるわけにもいかないし、何より自分がこれが一番最適な解だと信じている・・・。
(もちろん最適解を見つけるには、作業を最初からやり直さないといけないですし。)

そのような状況で自分が「モグラたたき病」にかかっているなんて冷静に見るのは正直難しい。
(私自身、そのような状況で冷静に判断できる自信はないです。おそらく「モグラたたき病」にかかっているでしょう。)

従って、こんな時は、正直に「モグラたたき病」にかかっていることを説明します。

依頼主側も「目的の達成」に協力して・・・と依頼しているのではなく、「目標の達成」に協力して・・・とお願いしているんだから、つべこべ言わずにやってよ・・・という時もあるのですが、何か空しさを感じてしまい、ベストを尽くすことができないので、やんわりとお断りしています。

じゃあ、どのタイミングがいいの?

そりゃ、最初のタイミングです。
最初の調査段階(Fit & Gap)から入らせていただいて・・・。

ここが事業会社の方が気を付けるポイントです。

長くなりましたので、次回にします。

2008/05/06

ブログに悩みを書いたら、自己解決した事例 その1

今日のブログでは、私の悩みでも聞いてください。
(ダラダラと意味ないことが続くので、時間がない方はスルーでお願いします。このブログの新しい表現方法を考えるテストエントリです。)

ゴールデンウィーク最終日ですが、皆さんはどのように過ごされましたでしょうか?

私は相変わらず仕事をしてました。(笑)

と、このように書くと、「頑張っているなぁ」、「凄いなぁ」と世間では認めてくれるので、もう一度書きます。

ゴールデンウィークは一日も休まず、仕事をしていました。(笑)

別に認めてもらいたいからではなく、邪魔されずに集中できるので、次の展開を考えるなど、普段の実作業から離れた仕事をするにはもってこいだからなのですが・・・。

時間投資対効果を考えてのことです。

一般的に世間が休んでいる時に頑張るなど、天邪鬼な行動をすると評価されることがあります。

ただ、その評価よりも気を付けないといけないのは、結果です。

天邪鬼な行動をして、普段より良い結果が得られる可能性があるのであれば、実行すればいいのですが、そうでないのであればやるべきではありません。

この辺は、特に注意しています。

とは言え、「夜遅くまで頑張っている。」と残業が評価されてしまうとなかなか難しいですよね。
実際は残業代の支払いで収益をつぶしているにも関わらず・・・。

幸か不幸か私はそのような評価がされるような会社にいたことがなかったので助かりましたが、クライアント企業では、しばしば見受けられました。

そのようなカルチャーにいれば、思わず「ゴールデンウィークも仕事だよ」って言ってしまうと思います。

経営者として考えるならば、シビアに時間投資対効果を見て判断すべきだと思っていますが、そのおかげで大きな副作用というか、実はニガテなこと、悩みがあるんです。

それは「頑張っている人を素直に認めてあげることができない。」

例えば、世間話で「ゴールデンウィークも仕事なんですよー。」と言われた時に、相手はただ単に頑張っていることを認めてもらいたいだけなのに、心の中で、「そんなことをアピールしても、結果が伴わないとねー。」と考えてしまう自分がいるんです。

「頑張っていますね。」

ただその一言を言えば終わる話をシビアに考えてしまう。

実はその原体験は大学時代にさかのぼります。
左の顔写真下にある「Profile」を見ていただきたいのですが、私は中央大学法学部卒です。

中大は、司法試験のお勉強でそれなりに有名だと思います。

で、実は面白い現象があるのですが、司法試験に合格する人としない人には明確な違いがありました。
それはたった一つの質問でわかりました。


その質問、何だかわかります?


答えは・・・

「司法試験に合格して、何したいの?」

この質問に答えられる人は司法試験合格はスタートにしかすぎないので、あっさりと合格しています。

一方、答えられなかった人や、自分の生活しか考えていない回答をした人は、合格していない人が圧倒的に多かったです。

でも面白いのは、そんな人達でも「司法試験に合格するために勉強している。」と言えば、周りは「頑張っている。」と、すっごい評価してくれるんです。

合格率の低い試験に挑戦している・・・そのチャレンジを評価しているわけです。

とは言え、側で勉強している姿を見ていて、違和感を持ちました。

それは、チャレンジと言うよりは、言い訳にしか見えなかったからです。

つまり、「自分の将来の道が明確ではない」⇒「難しい試験に挑戦」⇒「結果が悪くても難しいんだからしょうがない」

このような流れです。

大学時代は、私も自分の将来の道なんて全然描けず、同じ境遇にいました。
同じ境遇にいた身としては、ただ単に「モラトリアムの時間」を伸ばしただけなんじゃないの・・・と。

ちょっとキツイ言い方をすると、自分探しの旅をするのと同じです。
中大法学部では、それが「司法試験勉強」という現象として現れていたんです。

それが本気で勉強している人と一緒になってしまうから、外から見たら区別が付かない。

でも月日が経つと、とても残酷な姿が・・・。

久しぶりに同窓会と称してみんなで会うと、全く変わっていないんです!!
「何かをしたい!」、「何かを変えたい!」という情熱を持って勉強しているわけではないので、やっぱり情熱を持っている人に勝てないんです。

司法試験はそんなに甘いものじゃないみたいです。

しかも他のみんなは社会に出て、ある程度の経験を積んでいるので、それなりの深みがいい感じに出ています。

でも社会人経験もないから、名刺を見て「有名企業だからお前はスゴイよなー」という話をしてしまうんです。

今、私の名刺を見たら「代表取締役」って書いてあるから、そりゃびっくりすることでしょう。

とは言え、社会人経験が豊富な方なら、わかりますよね?

「それが何なの?」

また、仕事をしているわけではないので、当然自立していません。
家族を持って、責任持って自立している人の言葉と比較すると、どうしても「いい年こいて・・・」って思っちゃいます。

1日24時間しかないし、短い人生なので、私は常に時間投資対効果を気にしてしまいます。
そうすると、どうしても自立して歩いていない=自分で未来を作っていこうとしない人達との接点は少なくなっていきます。

こうして大学時代の少なくない時間を共に過ごした友達を失っていたりします。

そんな悲しい経験をしているので、冒頭の言葉「ゴールデンウィークも仕事だよ」を聞いてしまうと、素直に頑張りを認めてあげられない自分がいるんです。

また同じことが起きるのではないかと。

ただの挨拶だと思って割り切ってしまえばいいんですけどね。

大げさな印象を持たれてしまいますが、過剰に反応してしまう自分がいます。



・・・ごめんなさい。

ここまで書いて気付いたのですが、大切な友達をダシにして、綺麗な自分を演じてしまったかもしれないです。

正直「忙しいよー」と言っている他の経営者に対して「頑張っているね」と評価している方達を見て、その経営者に対して嫉妬しただけかもしれません。

「そんなことで評価するなよー。」という心の声が!!

おそらく潜在意識の中で、何でもいいからとにかく他人に評価されたい自分がいます。

こっちの方が根が深そうだ。(笑)

でもよくよく考えたら、評価してあげた方がいいですよね。

だって、評価した方もされた方もお互い気分メッチャいいですもん。

評価が本質的かどうかよりも、双方に良い気分がもたらされるならやるべきですよね?

なんかこう小難しいというか、細かいというか「賢く」見せようとする自分が、嫌になる時があります。

賢く見せるためには、比較対象がないといけないですよね。
そうすると、どうしても比較対象を傷付ける結果になってしまうんです。

それってハッピーじゃないです。
だから「賢く」見せるのは止めたいです。

要はバカになれってことなんですが・・・。
自分のアホを笑いに変えるだけの心の強さが欲しいです。

一歩一歩頑張ります!!!


それにしても、悩みをブログにアウトプットしたら、頭がスッキリした。
やっぱ書き出す作業は効果ありますね。

当初想定した展開とは違うエントリにびっくりしています。
これ、意外と使えそうだから、他のテーマもしてみようかな。