コンサルティング会社に騙されない方法 その1
ブログの新しい表現方法 第2弾!行きまーす!!
ウチの会社には、様々なコンサルティングの依頼が来ます。(ありがとうございます!!)
その時に、ちょっと困ってしまう事例をご紹介します。
そして、この事例を読んで、事業会社の方達はコンサルティング会社の提案をはねつけちゃいましょう!!
コンサルティングの王道として、Fit & Gapというものがあります。
「現状」と「あるべき姿」を調べて、そのギャップを埋めましょうということです。
ここで現状を把握するために、経営者、現場、お客様など多くの方達にインタビューを行います。
そして、ギャップを見つけ出して、それを解決します・・・。
具体例で話をしてみましょう。
(守秘義務やお付き合い等々ありますので、私が関わったことがない業界&皆さんがイメージできるのを考慮して「病院」をクライアントさんにしてみます。)
ある病院が、患者さんにもっと良いサービスを提供しなければ・・・ということで、その病院を訪れたことがある方にアンケート調査を行い、顧客満足度を出しました。(Fit & Gapのインタビュー)
そして調査をした結果、一番数値が悪かった項目は、「病院での待ち時間」(←なんとなくわかりますよね)。
この結果を受け、病院側は待ち時間を減らすプロジェクトを立ち上げました。
具体的には、下記を実施。
・システム開発会社に受付対応システムの開発を依頼。(ディズニー・ファストパスみたいなもの)
・医者の診察時間を短くするために、業務の標準化(診察手順の標準化)に着手。
「待ち時間削減プロジェクト」を立ち上げる・・・まさにこのような時に、お声がかかるわけです。
「システム開発のプロジェクト・マネジメントをしてくれ」、「業務標準化の手伝いをしてくれ」と・・・。
で、このタイミングが困ってしまう依頼のひとつなんです。
なぜでしょうか???
それは「目標を達成すること」には貢献できるけど、「目的を達成すること」には貢献できない場合があるからです。
ここでの目標は、システムを導入して「待ち時間を30分削減」、業務標準化により「診察時間を3分短縮」などです。
でも、でも、それで「顧客満足度」をアップすることはできるでしょうか?
確かに全くアップしないということはないのですが、実は「顧客満足度を上げる」という目的を達成したいのであれば、待ち時間を削減するのではなく・・・
・医者がよく話を聞いてくれる
・丁寧な診察をしてくれる
・病気や薬に対する豊富な知識がある
・病例の公開・説明をしてくれる
・治療方針を選択できる
などなど「待ち時間」削減よりも、もっとカンタンに実施でき、かつ効果があるものがたくさんあったりするんです。
(下手をすると、業務標準化をして診察時間を短くした結果、「なんか冷たい」って顧客満足度が下がる可能性もあるかもしれません。)
従って、調査をする際には、各項目の影響度・重要度みたいなものが大切なんですね。
(もちろん影響度・重要度は「お客様にとって」です。よくここで自分達の影響度・重要度と勘違いしてしまう例も多いです。)
各項目を一律に扱って一番低いものをとりあえず高くしよう・・・というアプローチは非常に危険です。
仮にこれを「モグラたたき病」と名付けましょう。
モグラたたき病にかかると大変です。
せっかく高いお金と時間をかけたのに、効果がイマイチ。
そして、問題は解決せず、新たなモグラをたたく羽目になり・・・。
結果が出なくて社員も疲れてしまい・・・。
業績も上向かず、どんよりとした空気が社内を充満している・・・という泥沼化は見えています。
ということで、「モグラたたき病」にかかっている方からの依頼は大変です。
もっと目的を達成するための打ち手をやりましょうよ・・・と言おうにも、上長の承認を得て、予算も取っているので、今さら止めるわけにもいかないし、何より自分がこれが一番最適な解だと信じている・・・。
(もちろん最適解を見つけるには、作業を最初からやり直さないといけないですし。)
そのような状況で自分が「モグラたたき病」にかかっているなんて冷静に見るのは正直難しい。
(私自身、そのような状況で冷静に判断できる自信はないです。おそらく「モグラたたき病」にかかっているでしょう。)
従って、こんな時は、正直に「モグラたたき病」にかかっていることを説明します。
依頼主側も「目的の達成」に協力して・・・と依頼しているのではなく、「目標の達成」に協力して・・・とお願いしているんだから、つべこべ言わずにやってよ・・・という時もあるのですが、何か空しさを感じてしまい、ベストを尽くすことができないので、やんわりとお断りしています。
じゃあ、どのタイミングがいいの?
そりゃ、最初のタイミングです。
最初の調査段階(Fit & Gap)から入らせていただいて・・・。
ここが事業会社の方が気を付けるポイントです。
長くなりましたので、次回にします。
ウチの会社には、様々なコンサルティングの依頼が来ます。(ありがとうございます!!)
その時に、ちょっと困ってしまう事例をご紹介します。
そして、この事例を読んで、事業会社の方達はコンサルティング会社の提案をはねつけちゃいましょう!!
コンサルティングの王道として、Fit & Gapというものがあります。
「現状」と「あるべき姿」を調べて、そのギャップを埋めましょうということです。
ここで現状を把握するために、経営者、現場、お客様など多くの方達にインタビューを行います。
そして、ギャップを見つけ出して、それを解決します・・・。
具体例で話をしてみましょう。
(守秘義務やお付き合い等々ありますので、私が関わったことがない業界&皆さんがイメージできるのを考慮して「病院」をクライアントさんにしてみます。)
ある病院が、患者さんにもっと良いサービスを提供しなければ・・・ということで、その病院を訪れたことがある方にアンケート調査を行い、顧客満足度を出しました。(Fit & Gapのインタビュー)
そして調査をした結果、一番数値が悪かった項目は、「病院での待ち時間」(←なんとなくわかりますよね)。
この結果を受け、病院側は待ち時間を減らすプロジェクトを立ち上げました。
具体的には、下記を実施。
・システム開発会社に受付対応システムの開発を依頼。(ディズニー・ファストパスみたいなもの)
・医者の診察時間を短くするために、業務の標準化(診察手順の標準化)に着手。
「待ち時間削減プロジェクト」を立ち上げる・・・まさにこのような時に、お声がかかるわけです。
「システム開発のプロジェクト・マネジメントをしてくれ」、「業務標準化の手伝いをしてくれ」と・・・。
で、このタイミングが困ってしまう依頼のひとつなんです。
なぜでしょうか???
それは「目標を達成すること」には貢献できるけど、「目的を達成すること」には貢献できない場合があるからです。
ここでの目標は、システムを導入して「待ち時間を30分削減」、業務標準化により「診察時間を3分短縮」などです。
でも、でも、それで「顧客満足度」をアップすることはできるでしょうか?
確かに全くアップしないということはないのですが、実は「顧客満足度を上げる」という目的を達成したいのであれば、待ち時間を削減するのではなく・・・
・医者がよく話を聞いてくれる
・丁寧な診察をしてくれる
・病気や薬に対する豊富な知識がある
・病例の公開・説明をしてくれる
・治療方針を選択できる
などなど「待ち時間」削減よりも、もっとカンタンに実施でき、かつ効果があるものがたくさんあったりするんです。
(下手をすると、業務標準化をして診察時間を短くした結果、「なんか冷たい」って顧客満足度が下がる可能性もあるかもしれません。)
従って、調査をする際には、各項目の影響度・重要度みたいなものが大切なんですね。
(もちろん影響度・重要度は「お客様にとって」です。よくここで自分達の影響度・重要度と勘違いしてしまう例も多いです。)
各項目を一律に扱って一番低いものをとりあえず高くしよう・・・というアプローチは非常に危険です。
仮にこれを「モグラたたき病」と名付けましょう。
モグラたたき病にかかると大変です。
せっかく高いお金と時間をかけたのに、効果がイマイチ。
そして、問題は解決せず、新たなモグラをたたく羽目になり・・・。
結果が出なくて社員も疲れてしまい・・・。
業績も上向かず、どんよりとした空気が社内を充満している・・・という泥沼化は見えています。
ということで、「モグラたたき病」にかかっている方からの依頼は大変です。
もっと目的を達成するための打ち手をやりましょうよ・・・と言おうにも、上長の承認を得て、予算も取っているので、今さら止めるわけにもいかないし、何より自分がこれが一番最適な解だと信じている・・・。
(もちろん最適解を見つけるには、作業を最初からやり直さないといけないですし。)
そのような状況で自分が「モグラたたき病」にかかっているなんて冷静に見るのは正直難しい。
(私自身、そのような状況で冷静に判断できる自信はないです。おそらく「モグラたたき病」にかかっているでしょう。)
従って、こんな時は、正直に「モグラたたき病」にかかっていることを説明します。
依頼主側も「目的の達成」に協力して・・・と依頼しているのではなく、「目標の達成」に協力して・・・とお願いしているんだから、つべこべ言わずにやってよ・・・という時もあるのですが、何か空しさを感じてしまい、ベストを尽くすことができないので、やんわりとお断りしています。
じゃあ、どのタイミングがいいの?
そりゃ、最初のタイミングです。
最初の調査段階(Fit & Gap)から入らせていただいて・・・。
ここが事業会社の方が気を付けるポイントです。
長くなりましたので、次回にします。
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