2015/04/04

攻めと守りのバランスが取れた見積

今回は、実際に経験をしたお話です。

ある製品を複数社から見積を取って購入することにしました。
購入に当たって我々が持っていた評価基準はざっくりと下記の通り。

Q(品質):最低限、業務に支障を来さなければ良い。
C(費用):出来るだけ安く。笑
D(納品):発注からのリードタイムはxx営業日。

この結果、A社とB社の2つの製品に絞られました。
(というか業務に支障を来さないという認証を受けた製品を出しているのが、基本的にこの2社の製品しかなかった。。。 )

見積依頼をする際に我々が伝えたのは・・・

「品質は最低限、業務に支障を来さなければ良いので、多少品質が劣ってもその分、値段の方を出来るだけ下げてほしい。」と。

この言葉と共に「品質ではなくて、値段が採用の決め手ですよー」というのを暗ににおわせて伝えたのですが、この後の両社の対応が興味深かったです。

A社は価格を何とか下げられないか、一括大量購入や最低発注単位の設定、複数年契約による縛りなど何とかボリュームを出す事で単価を下げにきています。

一方、B社は品質面でアピール。
相見積になることが多いというA社の製品と比較して、ウチの製品はここが良い、こういった所が優れていると列挙してきます。

この2社の動きを見て、サッカーに例えると、とても面白いなあと思いました。

サッカーの試合で勝つにはゴールを決めないといけません。

ここで品質面をアピールということは、B社は・・・

「ウチのディフェンダーは、ここが優れています。なので絶対失点しない」と言っているようなもの。

ワールドクラスの選手を揃えようが、完璧なディフェンスラインを引こうが守りなので、得点は入りません。

一方、A社は確かに失点はするのですが、費用を下げてきておりゴール(得点)を狙ってきている。

結果として、A社の製品を採用することになりました。

と、端折った書き方をしましたが、伝えたかったのは採用に当たっての評価項目を攻守のどちらになるのか分けて考えると、結構ハッキリと色分け出来るなあということです。

もちろん品質が向上する事で、売上や製造原価などに影響を与えるようなものであれば守りではなく、攻めとして評価しても良いかもしれません。
(今回はそのケースではありませんでしたが・・・。)

そして、攻守はバランスが取れて・・・こそなので、過剰に一部だけ高くてもね。
(過剰品質の傾向があったので、事前に価格が決め手だよーと伝えたんですが・・・。)

と、百戦錬磨のはずの営業の方が、その辺の見極めが甘かったせいなのか、ちょっとした発見をすることができました。

それにしてもゴチャゴチャ小難しいことを書きましたが、コストが安いっていう攻めは得点力ありますね。笑