今回はちょっと刺激的なタイトルを付けてしまいました。
被災地の方は頑張れと言わなくても頑張っていると思います。
今は困っている事があったら、どんどん発信していただければ、それを拾って出来る範囲で協力していこうと思っています。
ということで、今回は被災地の方以外を対象にしています。
私の仕事であるプロジェクトマネジメント関係ですが、地位や役職、部門、国籍など立場や文化が異なると考えている事が全然違います。
何かプロジェクトが立ち上がるということは、何か変化が起こるということです。
従って、それに対する賛成や反対、対立が至る所に発生します。
それをうまくまとめて、ある方向に持っていかなければなりません。
そんなことをやっていると、今回のテーマ「原発」も面白い素材になるなあと。
ということで、このテーマで話を進めていきたいと思います。
今回のテーマに対してあなたの立場と行動を振り返るきっかけにしていただければと思います。
さて、プロジェクトの現場ではたくさんの人達が関与するのですが、その中で「この人はどちらの立場なのか」をどう判断するか?
個人的には発言ではなく、「行動」を確認しています。
言っている事はその時々で都合良く合わせたり、本心は語らなかったり、いろいろあります。
一方、その人の行動を見れば、どちらの立場なのかわかることが多いです。
言うは易し、行うは難し・・・ですね。
なので、イヤな事は人は基本的に行動しないわけです。
ドラッカーさんは言いました。(相変わらず元ネタはどこだか忘れていますが・・・)
”本物の変化とは人が行うことであり、 一時の流行とは人が話すことである。”
つまり一時の発言ではなく、行動による変化の方が強いメッセージを投げかけることができます。
ということで、原発賛成派、反対派、それぞれの立場で見ていきましょう。
まずは原発反対派。
先日選挙がありましたが、原発反対派の人に投票する。
これは一見、行動の様に見えますが、一時の発言と変わらない状況になる可能性もあります。
どういう事かというと、後はお上がやってくれる・・・と、その後、何もしなければ投票も意見の表明に過ぎません。
継続的に投票した人が実行に移すかチェックやプレッシャーをかけなければ意味がない。
では、どうするか?
現在の状況をざっくり整理しましょう。
で、本来であればきちんとした数字で話をした方が良いのですが、調べるのが面倒なのでざっくりトークでいきます。
このブログを読んでくれるあなたは、話を鵜呑みにせずに批判的な視点を持ち合わせていると思いますので、検証をする前の仮説ベーストークでも大丈夫かなと思っています。
と言いつつ、あまりにも何もないのもあれなので、参考になりそうなデータ源のリンクを貼っておきます。
電力データ世間は今、どういうメッセージを東京電力に投げているか?
おそらく・・・
計画停電はやめて。できるだけ早く電力の供給を回復して。でも原発はなしね。
こんな感じかと思います。
これって東電側から見たら、かなりのモンスターぶりですよね。(笑)
さっさと原状回復しろ!でも今までのやり方はヤダって・・・普通に難題です。。。
で、夏に足りないと言われている電力は1,000-1,500万kwらしいのですが、おそらく原発でまかなっていたのでしょう。
ピーク時が6,000万kwと言われ、産業界が節電で25%の削減を目指している所を見ると、ざっくり全体の30%ぐらいが原子力エネルギーと思われます。
ということで、足りない電力=原子力エネルギーとすると、一つ面白い仮説が成り立ちます。
この夏に計画停電が実施されなかったら、原子力エネルギー、原発っていらなくね?(東電管轄内)
この夏に前年比30%の需要削減ができたら、原子力エネルギー、原発っていらなくね?(東電管轄外)
そうすれば先ほどのモンスターぶりも少し変わってきます。
原発いらないから、多少、時間がかかってもいいから代替エネルギーを考えて。
こんなメッセージが投げられるかなと思います。
ということで、下手に発言なんかしているより、行動で黙らせた方が相手も慌てます。(笑)
先ほどのモンスターぶりだと、東電側が「計画停電お願いします。」と頭を下げて「しゃあねえなあ」と自分を弱い立場に置く事で存在感を高めることはできますが、「あなた方の需要量を考えると原子力エネルギーは必須なんです。」という話が出来てしまいます。
「それはイヤだ。」「でも今の技術じゃ・・・。」と空中戦が延々と続いて非生産的。
いや、そんなことじゃダメだから政治家がどーんとリーダーシップを取って・・・と言ったら?
今回の選挙で原発反対派の方が実際にどんな具体案、実現策を出していたか?
それを見れば、政治家に任せるべきかどうか・・・はわかりますよね?
ということで、自分達の問題は自分達で解決するのが一番手っ取り早い。
まずは電力30%削減を目指しましょう。
では具体的にどうするか?
ここは一般家庭と企業に分けて考えてみます。
まずは一般家庭。
30%削減をするのに一番手っとり早い方法は、「契約アンペアを下げる」ことだと思います。
契約アンペアがどういう形になっているのかわかりませんが、ピーク時の供給量が30%削減になる所まで下げちゃいます。
この行動は見えないプレッシャーになるような気がしています。
例えば1,000万世帯が原発に反対して、30%削減の契約アンペア引き下げを行った。
うん、ちょっと怖い。。。
で、家庭内で使い方を工夫すればいいわけです。
例えば、各部屋を5グループに分けて、この時間帯はリビング(第一グループ)が停電・・・なんて、家庭内計画停電ごっこでもしながらゲーム感覚で遊んでいればいいわけです。(不謹慎ですねー)
こんな遊びをしていれば一律全てを停電してはいけないこともわかりますし、家族間、兄弟姉妹間の停電時間のやりとりで、東電の大変さも多少わかるでしょう。
基本的に生産活動を行っていない、消費をするだけの一般家庭では、電気を削減することはできると思います。
ただ、赤ちゃんや高齢の方の健康などを考慮すると、介護機器や冷蔵庫など止めてはいけないものもあります。
そのバランスは各家庭で異なりますので、計画停電は何とかして避けたいハズです。
では、次に企業側を見ていきましょう。
企業側は消費ではなく、付加価値を付ける生産活動が主になりますので、こちらもできるだけ止めたくない。
(というか、止めた瞬間吹っ飛びますよね。)
そこで、実現可否はともかく、ちょっとやってみると面白そうなアイデアは「脱原発商品」を販売する・・・ということです。
どういうことか?
要は今までよりも30%電力消費を削減して生産されたものですよーという商品です。
これが消費者に受け入れられれば他の企業も追随せざるを得ない。
チーム-6%なのかサスティナビリティなのかCSRなのかLOHASなのか、言葉は何だっていいのですが、電力を今までよりも消費しないで生産されたものを使っていきましょうねと。
カンタンに言えば、工場のライトは全部LEDになりました・・・のノリです。
こんなことを書いていてなんですが、企業の費用削減活動って半端ないんですよね。
普段からムダをなくそうとしていますので、30%電力消費削減はかなり大変です。
(なので、業界内で輪番操業してピーク時の電力を減らすのは計画停電を避けるには良いアイデアだと思います。)
従って、ここで脱原発商品が出せれば、かなり凄い!
大きな差別化にもなりますし、消費者はぜひ買ってほしい。(笑)
で、ここに政治の世界を入れるとすれば、どうするか?
例えば、エコポイントならぬ脱原発ポイントを付与して消費を促す。
家電製品なら排ガス規制みたく消費電力30%を達成できなければ販売しちゃダメ。
前年比電力消費30%オフを達成できた企業は減税対象にする。
などなどアメとムチを使い分けてやればいいわけです。
アイデアレベルならいくらでも案はあったりするわけです。
プライバシーマークみたく認証制度を作って検査、審査体制を作る。
そこに原子力利権を離したくない人達の天下り先にすれば、お金で原子力から離れられない人もなびくんじゃね?
民間でも認証サービスって新しいビジネスモデルを立ち上げる事ができるぞと。(笑)
と、少々脱線しましたが、企業単体でもできることはあります。
ということで、例えば自社を例にしてみると、ウチはモノは生産していません。
そんなホワイトカラーの仕事はどうするか?
生産性を上げて、ライトを使う時間を30%減らせばいい。
ということで、サービスのアナウンスになってしまうので、話半分に聞いてほしいのですが、ショートカット百人一首で遊びながらPC操作のスピードアップを目指しています。
Made in JapanやVisit Japanが原発のおかげで大打撃を受けています。
それをCool Japanに持っていくには、積極的に脱原発商品を出してもらって(笑)、原発なくても今まで通りだぜ、すげえだろって世界に発信するのもおもしろいかもしれません。
さてさて、かなり危険な表現で書いた部分もあるのですが、、、原発反対派は行動で持って強いメッセージを投げかける事ができそうです。
では、次に原発賛成派を見ていきましょう。
・・・と、思いましたが、かなり長くなってしまってオチもありませんから、この辺でいいですよね?
具体的な話になれば、いくらでも話ができます。
例えば、先ほどの話でも軍事、防衛上の観点から原子力に関する技術や研究機関は持っておいた方が良さそうだぞとか、原子力でおまんまを食べている海外の人達だって、どういう動きをするかわかりません。
広げていけば広げていけますし、掘り下げれば掘り下げることもできる。
突っ込みどころ満載です。
だからこそ、意見の表明だけでなく、行動で持って態度を示すのがいいのかなと思います。
追伸)
長々と書いてしまい申し訳ありませんでした。
特に明示はしていませんが、私は原発賛成派なのか、反対派なのか、どちらなんでしょう?(笑)
ということで、プロジェクトマネジメントをしていると、最低これぐらいのことは気にしたり考えたりしてプロジェクトが与える影響や先の見通しを見積もります。
従って、この辺の話を考えるのが苦でなかったり、できるだけ広くかつ深く相手の立場を整理できる人は、プロジェクト型のお仕事向きかもしれませんね。
で、このような話をすると、たまに「政治家になってみたら?」という話をする方もいらっしゃるのですが、アイデアと実行は別の話です。
テレビで何となく良さそうなことを言っている評論家や専門家に、ちょっと任せてみようか・・・。
そのような方が何を実現したか?
言うは易し、行うは難し・・・ですね。
ということで、立場や地位は関係なく、今、どの行動で何を実現するかに重きを置いていたりします。
個人的に課題というか身に付けたいのは、こういった思いつきを実現できるリーダーシップ(リーダーシップという表現が合っているかもよくわかりません。)が欲しいです。
顔を合わせるのが300名、直接影響があるのが数万人規模くらいなら、経験上わかるのですが、それ以上になるとどういうアプローチがあるのかわかりません。
今回みたく契約アンペアを下げて、数千万世帯が脱原発メッセージを明確にしている・・・なんて動きのきっかけを作る事ができれば、ひとつのリーダーシップですよね。
私も経営者として恥ずかしくない行動をしたいと思っているので、こういう話をすると、まだまだ未熟だと痛感します。