2007/11/07

参考になる営業提案

人のフリ見て我がフリ直せ。

弊社にも様々な営業の提案がきますが、とても参考になります。

先日、ある会社からSEO(検索エンジン最適化)の提案を電話で受けました。

「すみません。SEOにご興味はおありでしょうか?」

「はい・・・。」

「本日は御社のWebサービスの・・・えっと・・・名前って何でしたっけ?えっと・・・。」

この瞬間、受け手である私はこのサービスは意味がないと判断しています。

なぜでしょうか?

弊社Webサービスの名前がわからなかったから、それに腹を立てた!?

確かに名前がわからなかった所から判断していますが、理由はもう少し突っ込んでいます。

抽象的に言うならば、今回の提案は本質的なサービスではないからです。

検索エンジン最適化、ざっくり言うと、検索結果で上位表示させましょう・・・ということです。

検索結果で上位表示をさせる・・・ということは、必然的に検索者にとって役に立つ情報が掲載されていないと意味がありません。

と考えると、Webページに記載されている内容がとても重要になってきます。
また弊社側から見れば、ビジネスである以上Webページを訪れた検索者に何かしらのアクションを期待します。

この2点を考えた場合、SEOの提案を行う際には提案するWebページの内容とWebサービスのビジネスを理解していないと提案ができないと思います。

つまり、この2点を真剣に考えていたらWebサービスの名前を忘れるなんてことはないのでは・・・と思ったので、今回の提案は意味がないなと判断したわけです。

今回の提案はおそらくリンクの数を増やしましょう・・・とかテクニック中心の提案だったのではないかと推測します。

しかし、それらのテクニックを駆使して上位表示されても、検索者にとって価値がなければ、それはゴミです。

また検索エンジンにとっても、そのようなサイトが上位表示されてしまうと利用者が減ってしまうので、何とかして排除しようとすると思います。

そうすると、いつの日か検索結果に表示されなくて大騒ぎ・・・なんてことになってしまい、その対応に追われるというイタチごっこが始まってしまいます。

うーん、これは避けたいですね。

ということで、そのような罠に陥らない様に気を付けているわけですが、これは自分のビジネスでも大いに気を付ける所です。

つまり、目的と手段を履き違えないこと。

目的:Webページを訪れた方が、Webサービスの申し込みをしてくれる。
手段:検索結果の上位表示(SEO)

これならわかります。
でも・・・

目的:検索結果の上位表示

こうなってしまうと、上位表示さえ実現すればいいので検索者にとって価値があるかどうかはどうでもよくなってしまいます。

手段の目的化

これは避けたい・・・。

例えば弊社ビジネスに関係するシステム導入の現場では、システム導入が目的になってしまい、導入することで何を実現しようとしているのかわけがわかんなくなっている・・・ということは往々にしてあります。

SEOの会社もシステム開発会社も、自分達が提供するサービスの直接的な結果しかコミットしません。

そうすると、手段の目的化が発生しやすくなります。

自分達が提供するサービスの先にある目的の達成にコミットする・・・。

書くだけなら、とっても簡単ですが、実現はなかなか大変です。

でもしっかりした会社、尊敬できるビジネスパーソンは、ここのブレが全くないような気がします。

ウチでも目的の共有化というのは、特に注意して力を入れて行っています。

弊社は目的の達成にコミットする会社です。

胸を張って言えるよう、そしてみんなにそう認められるよう頑張っていきます。