2007/07/19

購買動機の不思議

「人はどうしてモノを買うんだろう・・・。」

商売をしていると、マーケティング、セールスを考えていく中で、顧客心理というか購買動機が気になります。

自分で例えれば、100%外食の身なので、キッチン用品は生活に全く必要がありません。
しかし、インテリアショップに行くと、思わず欲しくなるキッチン用品がたくさんあります。

生活に必要のないものなのに、どうして欲しくなるのか?

ここに購買動機が隠れているような気がして、ちょっと考えてみました。

理由は簡単。

個人的にデザインが好き・・・ということ。

見た目がシンプルで自分好み・・・だけでなく、機能的にも考えられてデザインされているものだと、必要がないのに無性に欲しくなってしまう。

ということで、わかったのは、自分が購買時に大切にしているのは、機能(仕様)よりも「持っていて気持ちがいいか」という所有欲。(笑)

見た目から感じる良さなど、言語化が難しいものが購買動機に入っています。

このように言語化できないものが購買動機にあると、商売する方は大変だ!!
どうやって広告すればいいのか・・・。

ということで、言語化できないものを表現する形として、ブランドマークがあるのかもしれないですね。
パブロフの犬ではないが、ブランドマークを見ることで想起される感情が商品の購買に繋がると思います。
(もしかすると、自分はブランドものに弱い!?)

機能的な差別化が難しいものや、差別化してもすぐに追いつかれてしまうものは、ブランド作りをするといいかもしれないですね。

個人的には家電がいいのかなと思います。

3種の神器といわれたテレビ、冷蔵庫、洗濯機。
新家電3種の神器、薄型テレビ、DVDレコーダー、デジタルカメラ。
新3種の神器、食器洗い乾燥機、生ごみ処理機、IHクッキングヒーター。

いろいろな3種の神器がありますが、これらの商品、キッチン用品のように欲しくならないんです。

冷蔵庫・・・あるけど、中にはペットボトルのみ。正直あってもなくても変わらない。
テレビ・・・生活に必要なし
DVDレコーダー・・・上に同じ
デジタルカメラ・・・持っているがほとんど使わず
食器洗い乾燥機・・・皿持っていない(笑)
生ごみ処理機・・・生ごみが出ない。ポストに入るチラシが多いのでシュレッダーはいるかも。
IHクッキングヒーター・・・料理しない(笑)

このように自分の生活に必要のないものがたくさんあるのですが、これらの商品がキッチン用品のように欲しくならないのは、「非言語化に関わるデザインによる差別化」ではなく、「機能による差別化」に集中しているからだと思います。
(書いていて、自宅に来る人が「人が生活しているニオイがしない」と言うのが少しわかったような気がします。)

お店に行けば、これらの商品は機能的な差別化に集中していると思いますが、そこからちょっと離れて、語らずに美しいプロポーションを持った家電がいれば買ってしまうような気がします。
(大手量販店でアップルの売り場が、言葉少なく、そのような雰囲気を醸し出しているような・・・。)

機能的な差別化ではないので、少々スペックが落ちても売り場に残る気がしますし・・・。
値崩れや商品サイクルを考えても悪くない選択肢かと思います。

ということで、購買動機を考えると、「語らずして売れるものがありそうだ」ということがわかりました。

さてさて、自分の商売にどうやって、この気付きを反映させようか・・・。