2007/01/30

広告メッセージのウソ

広告のメッセージを見ていて、あることに気がついた。

広告ではBMWの「駆け抜ける喜び」のように、短くて的確なメッセージを投げかけている。

で、気が付いたというのは、そのメッセージが、コミットメントとして徹底している会社と、ただの努力目標のメッセージになっている会社があるということ。

そして、徹底している会社があるがゆえに、努力目標のメッセージを出していても、外から見たら何となくできているように見える。

ということは、徹底している会社が出している広告媒体に出せば、それなりの信用が得られるのではないか・・・。

このようなことを考えたのも、ある経験から。

昨年の話になってしまうが、「情報収集をしていて、御社の商品について興味があるので、お話をお伺いしたい。」とのことで、ある小売の会社へお邪魔した。

そして、先方の会社に着いた途端、担当者が一言。

「急に打ち合わせが入ってしまったので、5-10分でいいですか?」

当初、我々と打ち合わせを行う予定の時間に、新たな打ち合わせが入ったらしい。

先方の会社に10分前に着いていたので、開始時間まで話をしようと・・・。
期日、時間、場所、全て先方の希望通りに調整したにも関らず、1時間の打ち合わせが10分弱になってしまった。

面白かったのは打ち合わせの展開。

話を始めると、こちらの商品に非常に興味を持って、褒めながらいろいろと聞いてくる。
こちらの担当者も気分が良くなって、いろいろと情報を提供する。


が、しかし。


その態度が豹変する。
(傍から、その動きを見ていたので、スイッチが入った瞬間がよくわかった。)


自分達が聞きたかった話を聞き終わると、途端にダメだし。

「弊社に御社の商品は合わないですよ。」という話を始め、打ち合わせは終了。

こちらの担当者が、10分しかないという思わぬ展開に混乱してしまい、始めの10分がしどろもどろになってしまったので、ちょっと時間がかかってしまったが、時間にして30分弱。

今から打ち合わせに参加しても、遅いだろう・・・。

ということで、しどろもどろになって話にならないから、自分は「打ち合わせがあるから・・・。」と切り上げようとしていたのだが、「大丈夫、大丈夫。」と続けようとする意味がわかった。

本人は急に打ち合わせが入ったことを悪いとは思っていないらしい。

謝罪の言葉がなかったことや、やりとりの手際の良さを見ると、どうやら情報収集を行う時の常套手段のようだ・・・。

相手も、業界一、二を争うこの会社と付き合うことができれば、とても大きな仕事に繋がるので頑張ってしまうのだろう。(現に頑張ってしまった会社がここにあります。)

という経験をしたのだが、この会社が広告のメッセージで強調しているのが、「お客様のために・・・」など「お客様を第一に考え、大事にしています」という内容。

打ち合わせが終わった後に「自分も一消費者なんだけど、あんな酷い対応をしていて大丈夫かな。」と心配していたのだが、何となく広告メッセージを見てわかったような気がする。

この会社のメッセージは、自分達ができることをメッセージにしたのではなく、自分達が取り組んでいることをメッセージにしているんだと・・・。(←ちょっと、わかりにくい?)

そして広告を見たこちらは勝手に、この会社はできるんだと思ってしまったと。


そして怖いと思うのは、ブログの力。

例えば、企業名を実名で書いたとする。

このブログもそれなりのアクセスがあるし、普段お付き合いのある経営者の方から感想をもらったりする。

経営者の方は、良くも悪くも影響力があるので、その人達の間で評判が広まってしまったらどうするんだろう。

ということで、余りにも酷い対応をされたので、腹いせにブログで社名公表&口コミで経営者に伝えちゃおう!

とすると、自分も同じ。

そこをグッとこらえるからこそ成長があると思い、今まで消化できるまで誰にも話はしてこなかった。

今は自分の中でネガティブな思いは全くないので、ブログのネタにしました。

むしろ、腹いせするかしないか試す試練の機会と、何が起きても物怖じしない態度や準備を行うクセを身に付けるきっかけを与えてくれて感謝しています。

是非、機会を作って一緒に仕事をやりましょう。