2006/07/30

効果的な原因分析のコツを教えます。

何か問題があると原因分析をして、それを解決する。

ざっくりと書くと、一見正しいアプローチのように思える。

しかし、冷静に考えてみると、本当に良いアプローチなのか甚だ怪しい。

なぜならば・・・

例えば、A地点からB地点まで1時間で行くとする。

が、結果は1.5時間かかってしまった。

ここで原因分析をすると・・・

・人が多くて歩くスピードが遅かった。
・途中の信号が長かった。
・道に迷ってしまった。

などなど。

そこで、次は1時間で行けるように・・・

・歩くスピードを上げる。
・信号の少ない道を行く。
・地図を持っていく。

などの対策を取る。

「いい感じに原因分析と問題解決に向けての対策が取られているね!!」と評価することもできる。

でも、これだとおそらく1時間で時間通りに着くのが精一杯。
成功の確率も決して高いとはいえないかも。

チャレンジしていく・・・という意味では、この繰り返しで成功の精度を上げていくのは当然とは言え、ここで大切なことは、原因分析から始めるアプローチではなく、「どのようにして1時間で到着するか?」と方法から始めるアプローチで目的、目標を達成すること。


「どのようにして1時間で到着するか?」と方法から始めるアプローチで考えると・・・

・自転車を使おう。
・電車を使おう。
・バスを使おう。
・車を使おう。
・タクシーを使おう。

となってくる。

これらの方法であれば、原因分析で出てきた「途中の信号が長かった。」などの原因は、ほったらかしにしても目的、目標を達成することができる。

ただ人間は面白い動物で、原因分析をして見つけてしまうと、それを潰さないと気持ちが悪いと思う生き物。

だからこそ、原因分析をしないで、目的、目標にフォーカスした「どのようにして1時間で到着するか?」と方法から始めるアプローチで考えた方が良い。

では、原因分析は全くしてはいけないのか?

原因分析を絶対しなければならないのは、成功した時。

再現性を担保するために、これは徹底的に行わなければいけない。
そして、再現性を確保するだけでなく、他でも応用が利くように汎用化させなければならない。

ということで、まとめ。

何か問題が発生した時は・・・
・原因分析は行わない。
・どのようにすれば問題が解決できるか具体的な方法(ToDo)を考える。

成功した時は・・・
・原因分析を行う。
・原因分析で、再現性を担保できる原因を見つける。
・見つけた原因を、他の分野で応用が利くように汎用化させる。