2006/06/01

創業支援

今回は敵を作ってしまうので、本来は書かない方がいいとは思うんだけど、少々、書きにくい内容を。

創業支援、起業支援という言葉を耳にすることがある。

で、個人的には、日本は創業、起業のリスクが少ない国だと思っているけれども、事業を始めてからの支援の仕組は、相当弱いと思っている。

それは、自分で起業して頑張って結果を出してきた方が、同じ道を志す人達に手を差し伸べようとしても、なかなかそれが出来ないことからも、強く感じる。

つまり、一億総中流の名残なのか、圧倒的な結果を残す土壌がないので、エンジェルやインキュベーションを行おうとしても、どうしても自分のことだけで手一杯。

とてもじゃないけれど、他の方達の面倒を見る余裕がない。

個人的には、仕事とその対価のバランスが「見えない力」で崩れているのかなと・・・。



投資で大切なことは、投入する金額の大きさではなくて、リターンの額と、それがいつまでに回収できるのかということ。

仮に1回のテストが100万円として、1回のテストで勝率0.01%。
10回のテストで勝率が30%になるのであれば、10回テストを行った方がいい。

ここでは、投資を上回るリターンが妥当な期間で返ってくるならば、100万円と1,000万円の金額の開きは論点にはならない。

ザックリと書いているので、どこまで伝わっているか甚だ疑問だけど、ここら辺の感覚がわかって話ができる人と、できない人とでは、同じ支援でも、その意味合いが大きく異なってくる。

正直、本音を言うと、ここら辺の感覚がわからないで、経営上のアドバイスをされても、こちらには非現実的で全く響かない。

まるで負け戦のススメを受けているような感じを受けてしまう。

ここで、こちらは物凄く真剣に仕事をしているのに・・・と怒り狂ってもいいのかもしれないけれど、考えてみると、そのような土壌が育っていないことに気が付く。


例えば、無借金経営を誇りにしている会社は数多い。

それで業績が順調に右肩上がりであるならば、それはとても素晴らしいこと。

全く問題なし。

が、もし少しでも右肩下がりになっているのであれば、お金が借りられる内に借りておいて、建て直さないと、全く手が打てなくなる。

また、今ある資源だけで何とかしようと思っても、そもそもそれがうまくいかないから、現状が右肩下がりなのであって・・・。

にも関わらず、自分達だけで何かをしようとするから、さらに首の根を締めることになる。

ここら辺の話が感覚的にわかっていないと、支援ではなくて、首の根を締めることに手を貸すことになってしまう。

ここまで書いてきた上っ面の内容だけで理解できる人が、圧倒的に増えれば、支援の仕組もできつつあるのかな・・・とは思うけど、実際の体験を通しての部分もあるので、なかなか時間がかかりそう。

ということで、実は大きな悩みが・・・。

実は自分の周りは、今回の話が感覚的に分かっている人達が多い。

でも、それって偏っているよね・・・と思うと、感覚的に分かっていない人達の意見も聞いてみたくなる。

とは言え、そのアクションって必要?そこで余り時間を費やしたくないよね・・・という思いも交錯して・・・。