2012/04/04

真似る所と、真似ない所

新年度が始まりました。

昨日は全国的に暴風が凄くて波乱の幕開けといった感じですが、この時期は何かと新鮮な気分になります。

気持ちは新鮮・・・と言えど、環境や立場が随分と変わってしまったのですが、今、振り返っても、若かりし頃の自分はつくづく運が良かったです。

その運の良さが、今、楽しく仕事が出来ていることに繋がっているのかなと。

今回はそのような話を書いてみようと思います。

楽しく仕事ができる環境作りのヒントになればいいなあと思っています。




さて、運が良かった・・・とは、どういうことなのか?

それは、ライバルとなる同期やモデルとなるような先輩がたくさんいた・・・ということです。

基本的に彼ら、彼女らの真似をしていれば、どんどんパワーアップしていきます。

結論じみた言い方をすると、良き仲間を早くたくさん見つけてね・・・という話かもしれないですね。


・・・なんですけれど、今、思うとその真似もいろいろあるなあと思いました。

この辺は、マネジメントの立場に立つと、ちょっと考えるポイントの一つでもあるので、ダラダラと書いていこうと思います。


例えば、仕事で同期がお客様や先輩から評価されているとします。

となると、自分も負けずに同じことをしようとしますよね?

自分も若かりし頃はそうやって評価してもらえるよう努力しました。

が、しかし・・・。

それではオリジナルには勝てない。笑

つまり、二番煎じでは、新鮮さや驚きもないですし、何より時間が遅い。



???



ちょっとフワッとした話でわかりにくいですね。

ということで、実際の私の経験を書いてみようと思います。
(仕事内容が内容なので、これも抽象的でフワッとしちゃいますが・・・。)


あるプロジェクトで業務プロセスの見直しを行っていました。

そこで同期は、新しい業務プロセスを構築しました。

今までは、各部門から上がってきたデータをそのままにしていたのですが、そのデータを使用して意思決定や次の行動に繋げる・・・。

そのために、どのようなデータをシステムに表示するか、誰がどのタイミングで見て・・・などをどんどん決めていきます。

自分なりに考えてお客様に提案していましたが、かなり高評価を得ていました。


それを横で見ていた私は、当然同じことをしようとします。

自分が担当している業務プロセスの見直しで意気込みます。

が、しかし、提案しようにも、何が価値があるのかわからない。。。


そこでお客様に聞きました。

「この業務って、何で必要なんですか?」
「これをすることで、どこにどのような影響があるんですか?」
「この業務がないと、誰が困るんですか?」


提案できる糸口を見つけようと質問の嵐です。


すると・・・

「うーん、何でだろう???」


と考え込んだお客様が一言。


「この業務はいらないかな・・・。」


おっと、業務プロセス見直しから業務自体がなくなってしまいました。


じゃあ、次の業務プロセスで・・・


と意気込むと・・・



こちらもなくなってしまいました。。。


・・・みたいなことが連続して起こります。


全てなくならないまでも、業務自体がどんどん単純化されていきます。

自分が提案できる所は全くありません。


うーん、これじゃあダメだあ。
オレ、全然仕事していないじゃん。


と、かなり激しく悩みました。




が、お客様はとても喜んでいます。



????



そうなんです。

今だからこそ、笑い話ですが、自分は知らず知らずのうちに、業務のムリ、ムラ、ムダを省いていました。


付加価値を付けることはできませんでしたが、充分仕事をしていたのです。

同期がプラスの仕事をしているとしたら、自分はマイナスの仕事をしていました。


これまた下手な例え話ですが、同じFWというポジションで、一方がポストプレーで評価されていた・・・。

なので、一生懸命自分もポストプレーをしようとしたけれど、身長もフィジカルも足りなくて全然できない。

でも、味方のパスで裏のスペースに抜けたら、うまくいった。
自分は相手のマークを外して抜けるスピードがあった・・・みたいな・・・。


・・・と、好きなサッカーで表現したかっただけの自己満足ですが、同じ立場でも役割が違うと・・・。


サッカーであれば、何となくわかりそうですが、先ほどの仕事の例だと、なかなかわからないですよね。

お客様の立場に立つと、対象となっている業務プロセスで、どちらを採用した方がいいのかわかりません。

従って、基本的にはプラスとマイナス両方できるスキルがあればいいのですが、正直、自分を振り返ると、プラスの仕事はあまり得意ではありません。

なので、ここはプロにお任せすることが多いです。
一方でマイナスを担当することで、プラスとマイナス両天秤にかけて、どっちにするか・・・みたいなことが多いかも。


ということで、マネジメントの立場から見ると、目標、目的、方向性といった所からみれば同じ、もちろん立場も同じ・・・といった状況でも、実際の行動、成果物で見ると、人それぞれ全く違うものがある・・・というのは強く認識しておいた方がいいと思っています。


何かを評価、表彰する時は、裏を返すと「同じことを他の人もしてね」というメッセージだと思いますが、必ずしもそれ一つではない・・・ということかもしれません。


使い古された表現ですが、結果は同じでも、そのプロセスはたくさんある。

だからこそ、個人個人の面倒をきちんと見てあげないと、本人にとってもったいない行動をしてしまう可能性がありますよね。


自分はたまたまお客様が喜んでいることに気が付きましたので、良かったですが、もし気付かなかったとしたら、仕事で結果が出せていない・・・といつまでも苦しんでいたと思います。


ということで、どこを真似て、どこを真似なくて良いのか・・・というバランスをどう伝え共有していくか・・・。

プロセスは当然のことながら、目指す結果も定性的なものであれば、かなり解釈に幅がでてきてしまいそうです。

全体最適と個別最適の話など、バランス感覚が求められそうですね。


ということで、この話をしようと思ったのですが、バランス・・・というと具体的な事例があった方が良さそうです。

で、考えると、今回の例のように、イマイチうまく表現できなさそう。

自分もまだまだ・・・な所かもしれません。

会話であれば多少は許されますが、文章に落とすには、まだもう少し整理する必要がありそうです。

ということで、機会があったら、この辺も書いてみますね。