2011/06/24

あるおばあちゃんのお話に考えさせられた。

先日、面白い話を聞きました。

「サービスって何だろう?」と考える良いきっかけになるかなと思ったので、共有しておきます。

舞台はある地方のお話で、おばあちゃんが主人公です。

このおばあちゃん、老後のことを考え、引退時に徒歩5分で病院へ行ける所に新しい家を構えました。
高齢の方で5分の距離ですので、若い方なら3分もかからないでしょう。
長い老後を考えると、かなり良い場所に家を持つ事ができ、とても喜んでいました。

しかし、このおばあちゃん、歳を重ねるにつれ足腰が弱くなっていき、歩く事がとても難しくなりました。
今まで5分で行けた病院も、今では20分もかかってしまいます。

しかも若い方なら徒歩3分という距離はあまりにも短すぎました。
タクシーを呼ぼうにも短すぎて、申し訳なくて呼べないのです。

結局、頑張って20分かけて歩くしかありません。
とは言え、今後、どんどん足腰が弱くなっていったら、どうなるのだろうか・・・。

そのような不安を抱えていた所、隣町の病院が送迎サービスを始めました。
家の前までお迎えにきてくれて、もちろん家の前まで送り届けてくれます。

このサービスを知ったおばあちゃん、今では30分近くかかりますが、隣町の病院に通っているそうな・・・。

おしまい。


どうでしょう?
ちょっと考えちゃいますよね。

一番身近にいるはずなのに、その人達の期待に応えられない・・・。

おそらく、先生とか看護婦など病院で働いている方は、自分達の責任と誇りを持って一生懸命やっていると思うんです。
でも、お客様の実態や個人ひとりひとりをよーく見ると、「何もわかっていない」という状態がカンタンに生まれてしまう。

怖いですよね。

で、この話は「都心って意外と不便だよね。」「地方の方が進んでいる事がある。」という話の流れで出てきました。

例えば、バスで送迎してくれるスーパーマーケットがあります。
A-Zスーパーセンター - Wikipedia

例えば、ネットで注文して、店舗で受け取れる。配達時間に家にいなければならない不便を解決した素晴らしいサービスがあります。
ネットスーパーオークワ -ネットスーパードライブスルーのご案内-

一方、都心はモノやサービスが溢れている・・・と思われているだけに意外とお客様の期待に応えていないかもしれません。

先ほどの病院の話であれば、どちらかと言うと都心の病院は待ち時間がめちゃくちゃ長くて待たされるなど、努力をしなくてもお客様が殺到している状態の方が多いかもしれません。

そのような中で、わざわざ送り迎えなんてする必要はないじゃん・・・という考え方もあると思います。

現状を見てしまうと、判断が異なるかもしれませんが、長ーい目で見ると、今、お客様が殺到しているからこそ、送迎サービスなんかをやってみると、お客様が少なくなったなど環境の変化が起きた際に意外と支持されるんじゃないの・・・と思っちゃったりしますよね。
今、送迎サービスを始めたら、明らかに営利がどうのこうのではなく、お客様の立場に立ってやっているサービスだなと思うので・・・。

なんて、妄想を始めると、「サービスって何だろう?」って奥が深い。
そんな思考の旅をしつつ、ぜひ試行をしていただいて、お客様志向を目指してみてはいかがでしょうか?