2011/04/01

既に起こった未来に対応する

4月になりました。震災のニュースを聞くと、心を揺さぶられることが多いですが、それでも前に向かって進まないと・・・ですね。

さて、タイトルにも書きましたが「既に起こった未来に対応する」。
これは、元ネタの書籍がどれだったか忘れましたが、ドラッカーさんが言った言葉です。

どういうことか例を挙げてみます。

例えば、20代向けのアパレルブランドを経営しているとしましょう。

今の20代の人口と、これから20年後の20代の人口は違います。
20年後のマーケットは縮小することが予想されます。

そこで、売上を維持するために、どうするか?

1、今の20代をターゲット層として固定して、自分達も30代、40代と年を取っていく。
2、20代向けは変わらず。高価格帯にシフトするか、小物、アクセサリーなど買い上げ点数を増やす。

1、2、どちらが正解か・・・という話ではありません。
どちらも正解で、意思決定、選択のお話です。

20年後に突然、20代の人口が減るわけではありません。
人口動向は、その年の出生数を見ればわかります。

これが既に起こった未来です。

言われれば何となくわかるのですが、その現象って、どこに起こっているんだろうね?
人口以外に何かあるのかな?

となりがちなのですが、面白いテーマが出てきました。

それは「計画停電」です。

報道その他、もろもろの情報を見ていると、おそらく今年の夏は電力の需要に対して供給が足りなくなる可能性が高い。

今までのムダをダイエットして節電して間に合う可能性もあるかもしれません。
これから頑張って供給量を増やして、対応できるかもしれません。

細かい数字は抜きにしてざっくり全体感で話を進めて行きますが、この短い間で需要に対して供給が間に合うのであれば原子力エネルギーはいらないって話もできますよね?

いや、一時的に復活した火力発電とかは、エネルギー効率悪いし、金かかるし、環境に良くないし・・・と言うのであれば、それこそ新しい代替エネルギーを目指すべき。

原発推進派としては、供給が間に合うのは困るんじゃないかな?
一方、反対派としては、新エネルギーを推進したいと思いますが、それこそ実用化のための時間もお金も技術もいろいろと課題がありそうです。

と、細かい検証をしなくても、何となくの空気で今年の夏は「需要に対して供給が足りない」というのは前提条件にしても良さそうな気がします。

では、これを前提にしてどうするか?
というのが、まさに「既に起こった未来に対応する」ことだぞと。

国、県自治体、企業、個人・・・それぞれのレベルでどう対応するか・・・。

何もしなくて、いざ夏になって停電で困る・・・と騒ぐ前に、今からできることはやっておいた方が良さそうです。

で、おそらく何をするか・・・という話を期待されている方もいるかと思いますが、ごめんなさい。
その話はしないでおこうかと。
理由は「どのレベルの話をするか?」が決められないからです。

国、県自治体、企業、個人、それぞれのレベル感で話が全然変わってきます。

もちろん、それぞれのレベルで仮定を置いて話はできると思いますが、あなたが、どの話をどれくらい読みたいかは全くわかりません。

仮にそれがわかったとしても、そのレベル感でも事情が全然違います。

例えば個人の話として、私の場合ですと・・・

・電子レンジ、炊飯器、電気ポットなし。
・冷蔵庫にはペットボトルのみ。
・TVはサッカーぐらいしか観ないので、年間視聴時間は多くても100時間以下。ほとんど置物。(当然地デジ対応していない。)
・自転車通勤としては、外と室内の気温差が大きいと体調を崩すので極力エアコンは使わない。(&最近のアパレルの進化は凄くて、着るモノを工夫すれば意外と快適に過ごせる)

などなどで、結局月々の電気代は2,000円代。3,000円になると使いすぎたなぁという印象を持ってしまいます。

そんな人もいる中で、ああだ、こうだと言ってもいいですけど・・・。

顧客の立場に立って考えるのと同じでできない話ではないですが、それこそ節約術みたいな話になりそうです。

ということで、状況が千差万別であろうあなたに対してはここまでにして、直接お会いした時の話のネタで相手に合わしてどう対応するか・・・という話をしようかなと。

あなたもお会いする方に夏の計画停電にどう対応するかという話をするのはとても良いことだと思います。

防災訓練と同じような感覚でやっておくと良いのかもしれませんね。

被災地の方のこれから長く続くであろう頑張りを思えば、これぐらいであたふたしないで、対応していきたいなあと思いながら、どうするか考えています。

追伸)
今年の夏は「需要に対して供給が足りない」というのを前提条件にしましたが、そう思ったのは他にもこんな出来事があったからです。

東電は何とかして供給量を増やそうとしています。
頑張りますという発表をしています。

それは当然の話なので、今、どういう動きをしているかに注力してみます。

すると、計画停電があまり顧客視点ではない。

当初の輪番停電が輪番じゃないせいか、計画停電という表現になりましたが、停電2時間前に告知したり、いつ告知するのか今だにそのタイミングがイマイチわかりません。
また、告知方法も受動的なテレビでは2時間前だと間に合うかわかりませんし、ネットだって高齢者など全員が使いこなせるわけではありません。

彼らにとっては「計画的」なのかもしれませんが、受け手にとっては、予定が立てられませんから「計画的」ではないですよね。
(ということで、個人的には、予告停電とか停電予告とか、そういう表現の方が実態に合っている気がしています。)

自宅で介護している人じゃ機械が止まると命に関わる人もいるでしょうし、店舗経営をしている方は停電中は営業が出来ないでしょうから死活問題です。

単純に冷蔵庫のモノも3時間も止まったら腐っちゃうのでは?

と、細かく挙げれば、今の計画停電自体にも課題がいっぱいあります。

その課題に対して、東電側の動きを見ているとスピード感があるようには見えません。

福島も落ち着いていないですし、今の現状を見れば全て解決・・・ということで夏を迎えられる感じはしないです。

そのような状況に対して「もっとこうしろ」、「こうした方が良い」という提言、アドバイスはとても貴重で価値があります。
それらの声を吸い上げる余裕が東電側にあれば良いですが、今はその余裕もなさそうです。

であるならば、そういった行動をしながらも、現実的にはたくさん出てくる課題に対して個別対応をせざるを得ないと。
対処療法的で抜本的解決にはなりませんが、そんな感じなのかなあと思います。