2011/01/03

その仕事の意味って何だろう???

あけまして、おめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

新年ということで、決意を新たに・・・と言いたい所ですが、決意を新たにしても計画に落とし込まないと、その決意も意味がないことなので、ここでは新たにすることはないです。(笑)

その代わりというわけではないですが、年末年始は「仕事の意味・意義」みたいなことを考えていました。
ものすごーく抽象的なテーマで申し訳ありませんが、ご興味がある方はお付き合いください。

もしかすると経営者視点で仕事ができるヒントになるかもしれません。

弊社ではBPRということで、仕事の流れややり方の見直しをお手伝いさせてもらっています。
こういうとちょっとわかりにくいですが、要は仕事のムリ、ムラ、ムダをなくしましょうということです。

ということで、現場に入っていくと面白い話があります。
それは・・・

「自分の仕事の意味を理解していない人が結構いる」

・・・ということです。

自分が何をやっているかを説明できる人はいます。
(というか、説明できない人はいません。説明が上手じゃなくて、わかりにくい方はいますが・・・。)
でも、その仕事が会社にどう貢献しているのか説明できる人は意外と少なかったりします。

ドラッカーさんはこうおっしゃっています。

"企業は高い利益をあげてはじめて、社会貢献を果たすことができる。"
"利益は企業の目的ではなく、存続の条件であり、明日もっとよい事業をするための条件なのである。"

この言葉を聞くと、会社が掲げるビジョンやミッションを達成するのに、会社が利益をあげることに貢献したいと思いませんか?

会社に貢献・・・というと、なんかやりがいが感じられない方も出てくるかもしれませんが、売上は他者(他社)、つまり会社の外の方から頂くものです。

世の中の多くの方が自社の商品やサービスで喜んでもらう・・・と考えたら、やりがいも出てくるような気がします。

では、会社に貢献できそうな利益ですが、「利益 = 売上 - 費用」ですので、仕事をするなら売上増か費用減に貢献したい所です。

ここで先ほどの話。
「その仕事が会社にどう貢献しているのか説明できる人は意外と少ない」というのはどういうことかと言うと・・・

その仕事が利益にどう貢献しているのかがわからない。(説明できない)

ということです。

そりゃ、そうです。
それがわかれば、原価計算なんてあんなに苦労しなくて出せるハズ。

顔も知らない多くの人達がお互いに関与して、やっとこさできるものもあります。
自分の仕事なんて、末端で会社に貢献・・・というにはおこがましい・・・と思ってしまうかもしれません。

とは言え「余剰人員を抱えた社員に仕事をさせるため」という意味でなければ、本来その仕事は意味があるものです。
意味がなかったら始めていません。
仕事のムリ、ムラ、ムダと言った時の「仕事のムダ」は存在そのものではなく、そのやり方に問題がある。
(言葉が言葉だけにこれ、ちゃんと伝わっているか、ちょいと心配です。)

ということは、多かれ少なかれ、直接的にせよ、間接的にせよ、売上増か費用減に関わる仕事をしているはず。

それが正しいか、間違っているかはともかく、自分なりにどう利益に貢献しているか、考えて出している方・・・というのは、とても少ないです。

ちなみに、この辺を理解している方がたくさんいる会社はとても強い&仕事がしやすいです。
競合他社と比較して、自分達はどこが強いか、どこが弱いか、お客様は何を期待しているのか・・・その辺を理解して行動しているわけなので・・・。

BPRと言った時に「業界のベストプラクティスを入れましょう」と安易に自分達の強みを手放すことはありませんし、トラブルが発生した時に柔軟な対応ができたりします。

このテーマ、立場の違いから考えるとなかなか面白いテーマです。

経営者、マネジメント層ならば、

社員一人一人に、どう貢献しているのか意味合いを持たせれば、その社員が会社にとってどれだけ必要な人材か伝えることもできますし、社員も今まで以上に意識して会社に貢献してくれます。

現場の社員にしてみれば・・・
仕事のやりがいもそうですし、おそらく、転職市場でも優遇されるでしょう。
結果とそれに基づくアクションが言えるわけですから・・・。
資格に頼らなくてもよくなります。

では、どうやって考えていけばよいのか?

個人的にBPRでよくみられる現象をひも解きながら考えていきましょう。

BPRを行う際によくあるのは、システム導入とのセットです。

システムを導入する・・・ということは人の手でやっていたムリ、ムラ、ムダをなくしましょう・・・というのは割とよくあるパターンですよね。

これ自体は間違っていません。

ただし注意点が一つ。

売上増に関わる話の時は、お客様の感情を考えてね・・・ということです。

購入をする際に、人は感情で動きます。

となると、大いなるムダに見えるモノもお客様にとっては価値あることだったりします。

その辺をわからずにやっちまうとえらいことになります。
業者さんやコンサルタントからベストプラクティスとか業界標準とか、何ちゃら・・・と言われたりすることもあるので、お気を付けて。

他にも注意点があります。

自分のムリ、ムラ、ムダをなくすよりも、自分の仕事で他人のムリ、ムラ、ムダをなくすことを意識する。
(自分から遠ければ遠いほど良い。)

それっぽい言い方をすると、個別最適じゃなくて全体最適を考えようね・・・ということです。

自分の仕事の意味がわからない・・・という方は、この全体最適の視点がないので、利益にどう貢献しているのかわからないパターンが多いと思います。

なので、まずは自分が仕事をすることで周りの方のムリ、ムラ、ムダをなくすことはできないか考えてみるのがオススメです。

ここからは経営層、マネジメント層に向けた営業トークをしましょう。(笑)

仕事のムリ、ムラ、ムダをなくしましょうと言うと、仕事の効率化・・・の話と思われるかと思います。

気を付けていただきたいのは、仕事の効率化は「仕事の効果」を抜きにして考えてはいけないということです。

「効率化アップ、でも結果として、効果ダウン」はありえません。
場合によっては「効果アップ、効率化ダウン」を採用した方が良いこともあります。

システム導入などソリューションありきだと、どうしても効果を忘れがちになってしまいます。

従って、効率化と効果のバランスをどこに置くかがポイントになってくるのですが、その際には数字が欠かせません。

バランスが取れているのかどうか・・・をモニタリングする指標をどう設定するかがポイントになってきます。

この指標は経営層はもちろん、現場の社員、ひとりひとりが持てるようになると、会社が動くべき方向性が定まりますので、強い組織になります。

とは言え、例えば感情面がたぶんに関わってくる売上増に繋がる行動は、指標としての数値化が非常に難しいです。

その辺も含めて、どうやっていけば良いのか興味があれば、ぜひお問い合わせください。
一緒に仕事を楽しみましょう。

ということで、営業色を出してしまいましたが、新年始めとしては、多くの方と一緒に仕事をしたいなあと。

だって、利益は企業の目的ではなく、存続の条件であり、明日もっとよい事業をするための条件なのですから。

弊社としてももっとよい事業をどんどんやりたいです。
もちろん、よい事業をどんどんやる会社をいっぱいにしたいので、そのお手伝いをガンガン行っていきたいです。