ご飯を大盛にしても、繁盛しない理由
100%外食の身としては、おいしいお店の情報は喉から手が出るほど欲しかったりします。
だから・・・というわけではないと思うのですが、良いお店探しは無意識にしているような気がします。
そんな意識が働いているせいか、なんとなく「良いお店の基準」みたいなものがあります。
その中の一つに「ご飯を大盛にしているお店はハズレない」というのがあります。
このように書いたり、繁盛店にするために「ご飯を大盛にするといいですよ」なんて、飲食系のコンサルタントや繁盛店のオーナーが言っていたりすると、真似して実践する方がいると思います。
でも、結果が出ない。
どうしてご飯を大盛にしても結果が出ないのか?
今回は、この点について考えてみましょう。
話題は飲食業ですが、IT系の方達は特に注目していただけると嬉しいです。
システム開発の現場でも頻繁に起こっている現象を書いていきます。
では早速ですが、どうしてご飯を大盛にしても結果が出ないのか?
理由は簡単です。
行動をマネしても、その裏にある考え方を理解していないからです。
例えば、私のお気に入りのお店で、ご飯を大盛にして繁盛しているお店があります。
そのお店はどうしてご飯を大盛にしているのか・・・。
それは、来店していただいたお客様に「お腹いっぱいになってもらいたい」からです。
従って、わざわざ「ご飯大盛無料」、「ご飯おかわり自由」なんて野暮なことは書いてありません。
女将さんが料理を出す時に「たくさん食べてね。」と言ったり、帰り際に「お腹いっぱいになった?」と確認したり、「苦手なものはない?」と聞いて、おかずをおまけしてくれたり・・・。
とにかく「お腹いっぱいになってもらうためにできること」を愚直に実践しています。
味噌”汁”なのに、具がいっぱい入りすぎて”汁”が少ない。(笑)
ご飯がすすむように、ふりかけや漬物数種類がテーブルにたくさん。
そのようなお店は、ご飯の茶碗自体が普通より大きい。
結果として普通に盛っても、他店と比較すると「大盛」になっています。
お茶碗が空で、おかずが残っていると、「ご飯食べる?」と普通におかわりを盛ってくれる。
とにかく「お腹いっぱいになってもらうためにできること」を徹底しています。
一方、ご飯を大盛にしているのに、イマイチ繁盛していないなあと感じられるお店は、大盛サービスを強調したりしています。
「ご飯大盛無料」、「ご飯おかわり自由」なんて書いてあったり・・・でも、それはお客様に価値を提供するというよりも、他店との差別化としてサービスを強調しているような気がします。
(そして、茶碗が小さかったり、おかわりをお願いしようにも店員さんに声をかけにくかったりするんですよね。)
あなたは、自分がサービスを受ける側として、どちらが嬉しいでしょうか?
A、サービスが明確になっていて、自分で選択する。
B、サービスが明確にはなっていないが、さりげなくサービスを受ける。
サービスが明確になっていて、自分で選択した場合、そのサービスは「受けて当然」であり、そこに感動はありません。
サービスを受けて感動したり、ちょっと他の人に口コミしたくなるのは、明確になっていないさりげないサービスを受けた時だったりします。
仮にどんなに特別なサービスであっても、それを明確にしてお客様に選ばせてしまったら、そのサービスを確実に提供することは、当然の世界になってしまいます。
従って、ご飯を大盛にする・・・は、さりげなく提供する方が長い目でみると、お客様から支持を得る(リピートをしてもらう)可能性が高くなるのではないかと思います。
とはいえ、お客様から支持を得るためには、行動の一貫性がないといけません。
これはどういうことかと言うと、さりげなく提供するので、行動に一貫性がないとお客様はその価値に気付いてくれない・・・ということです。
ご飯大盛無料、おかわり自由をさりげなくやろうにも、茶碗が小さかったら、「もともとのご飯が少なくない?」と考えるお客様もいるでしょうし、小さいお椀にどんなに盛っても、インパクトはないので、心に残りません。
なにより「なぜご飯大盛無料なのか?」、「おかわり自由なのか?」の理由がわかりにくいです。
そして「他店との差別化かな?」とか「最近、飲食業も大変だからなぁ」とお店の都合の理由を考えがちです。
繁盛店のように「ああ、このお店は私達にお腹いっぱいになって欲しいんだ。」とは考えません。
自分達のことではなく、お店の都合の理由を考えると、そのサービスはお願いしにくくなります。
繁盛店は「自分達のことを考えてくれる」と考えることができるので、おかわりも頼みやすくなります。
ということで、「ご飯大盛」を見てきましたが、たった一つの簡単な行動である「ご飯大盛」も徹底してやっていこうとすると、いろいろなことを考えてやらないといけないことが、ちょっとだけわかっていただけたかなと思います。
従って、ただ行動を真似るだけでなく、その裏にある考え方を理解し、行動に繋げていくことが大切です。
今回は飲食業を例に挙げましたが、ITの世界でも、この辺の話はよくある話です。
ベストプラクティス、事例と称して、行動だけを真似ようとする企業が後を絶ちません。
また裏にある考え方を理解しても、行動に繋げないと結果になりません。
従って、結果がすぐ出るものではなく、継続して行動を続けて初めて結果が出ます。
そこで我慢が出来ずに短絡的に結果を出そうとして、結果が出ないと騒いでいる企業も後を絶ちません。
この辺はベストプラクティス、事例を提供しているコンサルティング会社、ベンダー会社の責任でもあるわけですが、すぐに出る結果は、継続して結果を出し続ける際の助けにはならないことの方が多いと思います。
マネジメント層の方々は、特に「平凡の積み重ねが非凡に繋がる」ことを理解して、毎日の行動に繋げていただけると良いのではと思います。
だから・・・というわけではないと思うのですが、良いお店探しは無意識にしているような気がします。
そんな意識が働いているせいか、なんとなく「良いお店の基準」みたいなものがあります。
その中の一つに「ご飯を大盛にしているお店はハズレない」というのがあります。
このように書いたり、繁盛店にするために「ご飯を大盛にするといいですよ」なんて、飲食系のコンサルタントや繁盛店のオーナーが言っていたりすると、真似して実践する方がいると思います。
でも、結果が出ない。
どうしてご飯を大盛にしても結果が出ないのか?
今回は、この点について考えてみましょう。
話題は飲食業ですが、IT系の方達は特に注目していただけると嬉しいです。
システム開発の現場でも頻繁に起こっている現象を書いていきます。
では早速ですが、どうしてご飯を大盛にしても結果が出ないのか?
理由は簡単です。
行動をマネしても、その裏にある考え方を理解していないからです。
例えば、私のお気に入りのお店で、ご飯を大盛にして繁盛しているお店があります。
そのお店はどうしてご飯を大盛にしているのか・・・。
それは、来店していただいたお客様に「お腹いっぱいになってもらいたい」からです。
従って、わざわざ「ご飯大盛無料」、「ご飯おかわり自由」なんて野暮なことは書いてありません。
女将さんが料理を出す時に「たくさん食べてね。」と言ったり、帰り際に「お腹いっぱいになった?」と確認したり、「苦手なものはない?」と聞いて、おかずをおまけしてくれたり・・・。
とにかく「お腹いっぱいになってもらうためにできること」を愚直に実践しています。
味噌”汁”なのに、具がいっぱい入りすぎて”汁”が少ない。(笑)
ご飯がすすむように、ふりかけや漬物数種類がテーブルにたくさん。
そのようなお店は、ご飯の茶碗自体が普通より大きい。
結果として普通に盛っても、他店と比較すると「大盛」になっています。
お茶碗が空で、おかずが残っていると、「ご飯食べる?」と普通におかわりを盛ってくれる。
とにかく「お腹いっぱいになってもらうためにできること」を徹底しています。
一方、ご飯を大盛にしているのに、イマイチ繁盛していないなあと感じられるお店は、大盛サービスを強調したりしています。
「ご飯大盛無料」、「ご飯おかわり自由」なんて書いてあったり・・・でも、それはお客様に価値を提供するというよりも、他店との差別化としてサービスを強調しているような気がします。
(そして、茶碗が小さかったり、おかわりをお願いしようにも店員さんに声をかけにくかったりするんですよね。)
あなたは、自分がサービスを受ける側として、どちらが嬉しいでしょうか?
A、サービスが明確になっていて、自分で選択する。
B、サービスが明確にはなっていないが、さりげなくサービスを受ける。
サービスが明確になっていて、自分で選択した場合、そのサービスは「受けて当然」であり、そこに感動はありません。
サービスを受けて感動したり、ちょっと他の人に口コミしたくなるのは、明確になっていないさりげないサービスを受けた時だったりします。
仮にどんなに特別なサービスであっても、それを明確にしてお客様に選ばせてしまったら、そのサービスを確実に提供することは、当然の世界になってしまいます。
従って、ご飯を大盛にする・・・は、さりげなく提供する方が長い目でみると、お客様から支持を得る(リピートをしてもらう)可能性が高くなるのではないかと思います。
とはいえ、お客様から支持を得るためには、行動の一貫性がないといけません。
これはどういうことかと言うと、さりげなく提供するので、行動に一貫性がないとお客様はその価値に気付いてくれない・・・ということです。
ご飯大盛無料、おかわり自由をさりげなくやろうにも、茶碗が小さかったら、「もともとのご飯が少なくない?」と考えるお客様もいるでしょうし、小さいお椀にどんなに盛っても、インパクトはないので、心に残りません。
なにより「なぜご飯大盛無料なのか?」、「おかわり自由なのか?」の理由がわかりにくいです。
そして「他店との差別化かな?」とか「最近、飲食業も大変だからなぁ」とお店の都合の理由を考えがちです。
繁盛店のように「ああ、このお店は私達にお腹いっぱいになって欲しいんだ。」とは考えません。
自分達のことではなく、お店の都合の理由を考えると、そのサービスはお願いしにくくなります。
繁盛店は「自分達のことを考えてくれる」と考えることができるので、おかわりも頼みやすくなります。
ということで、「ご飯大盛」を見てきましたが、たった一つの簡単な行動である「ご飯大盛」も徹底してやっていこうとすると、いろいろなことを考えてやらないといけないことが、ちょっとだけわかっていただけたかなと思います。
従って、ただ行動を真似るだけでなく、その裏にある考え方を理解し、行動に繋げていくことが大切です。
今回は飲食業を例に挙げましたが、ITの世界でも、この辺の話はよくある話です。
ベストプラクティス、事例と称して、行動だけを真似ようとする企業が後を絶ちません。
また裏にある考え方を理解しても、行動に繋げないと結果になりません。
従って、結果がすぐ出るものではなく、継続して行動を続けて初めて結果が出ます。
そこで我慢が出来ずに短絡的に結果を出そうとして、結果が出ないと騒いでいる企業も後を絶ちません。
この辺はベストプラクティス、事例を提供しているコンサルティング会社、ベンダー会社の責任でもあるわけですが、すぐに出る結果は、継続して結果を出し続ける際の助けにはならないことの方が多いと思います。
マネジメント層の方々は、特に「平凡の積み重ねが非凡に繋がる」ことを理解して、毎日の行動に繋げていただけると良いのではと思います。
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