2009/04/15

あなたの営業が売れない理由

ちょっと刺激的なタイトルを付けてしまいました。(笑)

4月に入って、新入社員の方が入ってきたせいなのか、新しい会計年度に入ったせいなのか、はたまた不景気なのか・・・理由はわかりませんが、弊社に営業をかけてくる方達が増えてきています。

そのような方達を見ていると、大きく2つのタイプに分かれます。

「売れる営業さん」と「売れない営業さん」。

売れる営業さんは、やっぱりお付き合いしていて安心です。

では、売れない営業さんはどこがいけないのでしょう?
今回は、私個人が感じている売れない営業さんの「こんな所がちょっとね・・・」という話をしてみます。

本人に直接、話をするのはためらわれますし、そんな時間を取ること自体、非常にもったいない気がするので、ここに書いておくことで想像していただくことと、今後、弊社に営業をかける方達は、書かれてあるポイントをしっかり押さえてほしい・・・この辺りを狙って書きます。(完全にこちらの都合ですね。)

基本的にネガティブなテーマですので、元気を出したい方は読まないことをオススメします。

個人的に売れない営業さんの「こんな所がちょっとね・・・」というのを一言で言うならば・・・

”相手のことを全く考えていない”

この一言に尽きると思います。

そのような方達に共通している行動は、「私はあなたのために、頑張っていますよ」、「私を買ってください」というアピールです。

とはいえ、こちらからしてみれば、どんなにアピールされようと、結果として自分にメリットがなければ商品・サービスを購入することはありません。

そして、とっても悲しいことに、その頑張りアピール自体もイマイチだったりします。

営業さんの話ではないのですが、例えば、あるプロジェクトで、システム開発会社の方が「夜も寝ないで徹夜で頑張った・・・」と言いますが、自分の経験を振り返ると・・・。

・1週間かかるはずの仕事を1日で片付けた。
・1週間トータル睡眠時間10時間で、仕事を全部片付けた。

このような経験がありますし、アビームコンサルティングに所属していた際には、それ以上に凄い頑張りを他の方達がしているのを、目の前でたくさん見ています。

ある意味、それぐらいやって当然の世界で生きています。

従って、頑張りで勝負しようとすると、どうしても物足りないと感じてしまう。
結果とプロセスは掛け算なので、プロセスだけを強調されてもイマイチだし、そのプロセス自体も物足りない。

・・・という、とっても悲しいことが起こってしまいます。

「その人に惚れて・・・」という話を聞くことがありますが、「その人に惚れたから、欠陥商品やサービスを購入した」・・・ということはないですよね?

その商品やサービスを購入したのは最低限、得られる結果やメリットが担保されているからであって、その人の魅力だけで買うことはないです。(少なくとも自分の場合は)

従って、「得られる結果やメリット」と「プロセス」は両方、考えてくれると嬉しいなあと思っています。

ここら辺を考えてくれると最初の営業トークも変わってくるのかなと。

よく最初のアポイントメントで「30分でもいいから」、「名刺交換だけでもいいから」、「挨拶だけでも」と、とにかく接点を持とうとする方が多いのですが、「あなたに会うことで、どんなメリットがあるの?」というのがわからないのに、顔を合わせることはありえません。

本人は会いさえすれば何とかなる、自分を知ってもらえば何とかなる・・・という思いだと思います。
その必死さは伝わっていますし、私も営業の大変さはわかりますので、その辺の気持ちは共感していたりします。

だからこそ、相手の立場に立ってほしいと思います。

自分を例に出すと優劣比較になって、自分が偉いだろってなってしまいそうなので、自分を例に出したくはないのですが、自分がアポイントメントを取る際には、こんなことを考えています。

・誰かに会うということは、その方の命をもらっている。

敢えて悪い表現を使えば、その方の人生の貴重な時間を「奪い取る」わけですから、その方にとって価値ある時間にしなければなりません。

だからこそできる限り相手の立場になろうと考えます。

その際に気を付けているのは、決して「相手のために」、「相手のためを思って・・・」と考えないこと。

自分の価値観のままで「もし相手の状況だったらどうするか・・・」と考えてしまうので、価値観の押し付けになってしまいます。

結果として、納得してもらうのではなく、説得するアプローチになりがち。

従って、「相手の立場に立つこと」を徹底します。

営業をしようとして、勇気ある行動を取ったわけですから、お互いハッピーな状況にしたいですよね。

こちらも意地悪で断ったりしているわけではありませんので、お互いプロフェッショナルな付き合いができれば・・・と考えています。