2008/11/05

進捗報告の新しい効用とは?

仕事において、その進捗を報告することはとても重要です。

その重要性について、最近、進捗報告って、使い方によっては新しい効用があるかもしれない・・・と思うようになりました。

今回はそんなことを徒然と書いてみたいと思います。
みなさんが御自身の仕事を報告する重要性を考えるきっかけにでもなればと思います。

プロジェクトの世界では、目的、目標を達成することが大切ですので、基本的に過去に何をやってきたか・・・という報告は重要ではありません。
(ここが普段、定型業務をしている方がプロジェクトに参画した時に戸惑ってうまくいかない所ですね。)

それよりも、今後の見通しの報告が大切になってきます。

したがって、プロジェクトを進めていく上では、見通しを確認する作業を特に強調して行っていたのですが、最近、過去に何をやってきたか・・・という報告もありかな・・・と考えるようになりました。

それは、プロジェクトが終わった時の感謝のためです。

プロジェクトが終了した際に、目的や目標が達成できたか・・・という「結果」でもって評価をします。

プロフェッショナルの仕事としては、それで構わないのですが、結果に至るプロセスも評価してあげると相手にとってよりよいフィードバックになることがわかりました。

そこに至るまでには、様々な困難や紆余曲折を経て辿り着いています。
そういった苦労も知らず、感謝を伝えた時と、それをしっかりとわかった上で感謝を伝えた時とでは、相手の反応が驚くほど異なります。

同じ「ありがとう」という言葉でも、相手に届くのが驚くほど異なります。

特に結果ではなく、プロセスを重視しがちな日本の風土では、その傾向が強く出ています。



個人的には同じチームメンバー間(身内)では、結果だけでなくプロセスも注意して見る様にしていたのですが、会社間でのやりとりでも、その傾向があるような気がします。

当然と言えば当然ですが、会社も人で成り立っているわけですもんね。

身内だけでなく、会社間でのやりとりでも驚くほど違いがあるのは、ちょっとした発見でした。


ちょっとこれまでの経験を振り返ってみましたが、肩書きや会社名を越えて、お互い何をやっているのかが見えるプロジェクトは強かったです。

一方、口では「信頼している、任せている、信用している」と言っていても、何をやっているかお互い理解していないプロジェクトは、いざという時、弱かったです。

無駄な干渉がないのがいい・・・という考え方もありますが、全く関与しないのは、「信頼している」のではなくて、ただの放任になってしまうことが多かったような気がします。

複数の会社が集まってプロジェクトを行う場合、それぞれの担当分野は、それぞれの専門分野です。
したがって、細かい所はわかるわけがありません。

そうは言ってもプロジェクトマネージャーは、全体像を把握することが必要ですので、ある程度の理解はします。

そういった人がいれば、プロジェクトはまわりますが、いなかった場合、お互いが「信頼している、任せている、信用している」としても・・・何か問題が発生した時にあたふたすることが多かったです。

と、このような事例というか経験が少しずつ積み重なってきたので、最近は「今後の見通し」だけでなく、「何をやってきたか」をプロマネだけでなく、会社間で共有することも考えるようになってきています。

時間との戦いの中で、どうやって共有していくのか・・・なかなか面白いテーマです。
みなさんも何かよいヒントがあったら、教えてください。