2008/05/14

コンサルティング会社に騙されない方法 その3

前回は、コンサルティング会社に騙されないためのポイントを書きました。

コンサルティング会社に騙されないために、提案時に「各項目がどのような相関関係があるのか」、「影響度・重要度が高い項目は何か」などを質問して、調査アンケートがどのようなものだったのか把握する必要があるのですが、しっかりしている会社はそのような質問をしなくても大丈夫です。

今回は、しっかりしている会社の提案項目の話から始めます。
前回「次回までのオススメ」で書かせていただきましたが、自分が考えた項目としっかり比較してみてください。
(比較方法は、前回の最終行「次回までのオススメ」に書いてあります。)

しっかりしている会社の提案は、このような項目が含まれます。

・他の項目との相関関係
・他の項目を改善する場合の手段(スケジュール、体制、費用など)
・それぞれの手段の予想される結果の比較
・手段を選択する上での制約条件(費用上限など)
・選択基準(効果?費用?成功確率?などなど)
(・他にも「想定される課題」や「コンティンジェンシープラン」など言い出したらキリはないですが・・・)

「手段ありき」ではなく、ゼロベースからの提案です。
「手段ありき」の提案は、その効果を一度疑ってみるのが、コンサルティング会社に騙されないためのポイントです。

そして、コンサルティング営業・・・を行っている会社も要注意です。
自分達が持っている商品・パッケージを買ってもらいたいがためのコンサルティングですから、コンサル項目が当然そのような作りになっています。

勘違いしてほしくないのは、そのような作りが悪い・・・と言っているのではなく、そのような性質を持った作りをしているので、そのことを理解して意思決定してくださいね・・・ということです。

結果が出た後に、責任追及や泣き寝入りをするのではなく、事前にちゃんと確認してくださいね・・・ということです。
(なんか消費者金融のCMみたいですね。)

そして、確認をする際に大切な視点があります。

「経営者視点で見る」

自分の世界(部門)を超えた視点で見ることができるかがポイントです。

仮に自分がシステム部門にいて提案を受ければ、そりゃ解決策はシステム導入になっちゃいます。

知らず知らずのうちに自分達の立場をわきまえた仕事をします。
正直、経営者視点を持つことはなかなか難しい。

そりゃ当然ですよね。
病院のシステム部門が、顧客満足度調査って、違和感ありますよね。
今回の例であれば、調査で「医者がよく話を聞いてくれる」なんて項目は入ってこない。(笑)

だからこそ前回の「待ち時間削減は、顧客満足度を向上するのに、一番効果的なの?」が意味を持ってきます。

これも「経営者視点で見る」からこそできる質問です。

自分の立場を超え、部門最適ではなく、全体最適を見る。
自分達ができる解決策ではなく、「自分達ができない解決策」の存在を探ってみる。

それだけで、無駄な投資は随分減ると思います。
(ウチへの仕事の依頼&お断りする回数も減るかもしれないですね。)

「自分達ができない解決策」も細かく砕いていけば、何とかなることが多いです。
(メチャクチャ、チャレンジですが、そこが知恵の見せ所&仕事の醍醐味です。)

とっても大変ですが、是非チャレンジしてほしいと思います。
少なくとも「自分達ができる解決策」よりも効果的であることは間違いありません。