2007/09/04

できる社長さんが行っているフィードバック

仕事をしていると、いろいろな商品、サービスの提案を受けます。

もちろん売り込みだけでなく、一緒に考えてくれませんか・・・という類の相談もあります。

この時、個人的に気を付けていることがあります。

それは、自己顕示欲を示そうとしないこと。

ちょっとわかりにくいので、自社を例にしながら話を進めて行きます。


先日、ある会社の研修で使ったシミュレーションゲームを興味のある方にお見せしました。

理由はただ一つ「拡販」です。

この時、いろいろな反応をいただきます。

もし自分がこのような状況で見せてもらう立場の時に、気を付けているのが、先ほどの「自己顕示欲を示さない」です。

自己顕示欲を示そうとすると、このような反応をしてしまいます。

「この部分はもっとこうした方がいいんじゃないの?」

自分の経験や知識をフル動員して、そのシミュレーションをもっと良くしようとします。

でもこのシミュレーションゲーム、お客様から「大成功です!!」と言われ、めちゃくちゃ喜ばれているシロモノなんです。

めちゃくちゃ喜ばれているものに手を加えるのではなく、むしろ現時点では「一番フィットするお客様はどこにいるのか?」を考えてフィードバックしてあげた方が相手は喜ぶのではないかと思います。

商品、サービスを目の前にすると、どうしてもその品質を上げようとしてしまいます。

なぜならば、個人的にとっても楽だからです。
なまじ経験や知識があるものだから、それを基に意見をしてしまいます。

一方、「一番フィットするお客様はどこにいるのか?」は頭を使います。
頭を使う上に、その内容に保証もありません。
自分の意見として考えるとリスクが大きすぎます。

したがって無難な品質に関わる話が多くなります。

でも相手にとって貴重な意見なのかもしれませんが、品質向上の話は危険なような気もします。

お客様が喜んでいるのに手を加えると、そのシンプルさやわかりやすさが損なわれたり、価値が見えにくくなったりする可能性があります。

日本の商品・サービスには過剰品質だと思うことが多々あるのですが、それを助長してしまう・・・。

だからこそ新商品ならいざ知らず、既に既存顧客がいて、その価値を十分に感じてもらっているのであれば、品質向上ではなく、お客様がどこにいるのかを考えてあげる方がいいのかなと最近思います。

このように考えるようになったのも、多くの社長さんに触れてきた経験からです。

商売人としてうまくいっている会社は、このような時に、まずお客様の顔を思い浮かべているような気がします。

「Aさんの所だったらいいかも」というような反応がきます。

常にお客様に喜んでもらうために・・・と考え、その情報を求めているような感じです。

一方、「こうした方がいいんじゃない」であるとか、「こうすれば、もっと売れるんじゃない」という話をしている時は、裏を返せば「こうしないと、私には売れない」という発言にも取れます。

でも実際、商品は売れています。(しかもめちゃくちゃ喜んでもらって)

このような会社は、よく言えば職人気質。
良い商品を作れば売れる・・・と頑なに信じて、品質向上に努めていますが、それは自己満足。

正直、市場やお客様の声を聞いているのかなと感じることもあります。

ということで、抽象的かつ個人的なまとめ。

現状を基に次のアクションをフィードバックしてくれる社長の会社は好調。
前提条件を付けて次のアクションをフィードバックしてくれる社長の会社はようわからん。

どちらも次のアクションの話をしてくれるので、全く前に進まない評論家とは違い価値があるのは確かです。
が、現状を基に話をしている方のほうが結果を出しているような気がします。
(実行のスピードを考えると、当然かもしれませんね。)

そして、私自身もそうなのですが、コンサル業界に長くいると後者になりがちになってしまいます。
(ここら辺が先日も書いた決断力に関係する所ですね。)

自分も価値あるフィードバックができるよう気を付けます。