2006/11/20

価値のある成功体験と失敗体験

成功体験や失敗体験というのは、とても参考になるので、いろいろな方にお伺いしながら勉強している。

そこで参考になる体験話には、ある特徴があることがわかった。

それは・・・

失敗体験で、自分以外の名前が出てくる話は参考にならない。
成功体験で、自分以外の名前が出てくる話は参考になる。

まずは失敗体験。

例えば山田さん(仮名)に話を聞いていたとする。

「外注先の企業が、これをしてくれれば何とかなった。」
「佐藤さん(仮名)が、自己主張ばかりして・・・。」
「私はその時、こう考えていたんだけど・・・(実際には行動しなかった)。」

このような言葉が出てきた場合、自分(山田さん)が主体的に責任を持って何かをしていることは少ない。

従って、評論家的な話が多く、あまり参考にならない。

一方、このような状況で何か行動をした・・・それでもうまくいかなかったけれど、次回同じ様な状況なら、違う行動をする・・・とか、この経験を通して、○○を学んだ・・・と言う話は為になることが多い。

同じ失敗体験をしているのだけれど、貴重なアドバイスをいただける方とそうならない方の差は、ここら辺の様な気がする。

次は成功体験。

「私が、これをすることによって・・・。」
「このような状況だったので、自分が・・・。」

このような自分を中心にした成功ストーリーも参考にはなるけれど、もっと価値があると思うのは、その時周りが何をしていたかということ。

そして自分が周りに対して、どのような影響を与えたかということ。

何かを成し遂げようと思った時には、独りではできないので、チームをどう作り上げまとめていったのか・・・というのは非常に参考になる。

従って・・・

「私は何もしていませんよ。佐藤さんが、頑張ってこれをしてくれたので・・・。」
「チームが・・・。」

と言う言葉で語られる内容は、とても参考になる。

自分が成功体験を語る時には、自分がやったというよりも、周りのメンバーに感謝を示しながら話をしたい。

そのような気持ちがあるせいか、余計に反応してしまう。

そして、それ以上に独りでできる以上のことをやってやろうという気持ちが強いから、周りを巻き込んだ成功体験の話には過剰反応してしまう。

とまあ、いかにも・・・と言う話を書いてしまったけれど、正直な所、参考になる、ならないはどちらでもいいと思っています。

話をしている本人に取ってみれば、こちらの参考になるために・・・と私達のことを思って、貴重な体験を語ってくれるので、そのことにとても感謝しています。

偉そうに参考になる、ならないなんて言うのも・・・。

それよりも自分達が同じ様な状況に陥っていないか注意したい。

失敗した時に、自分以外の名前を出していないか・・・。
成功した時に、自分中心になっていないか・・・。

他責ではなく、自責の念を持つ。

これを大事にしていきたいと思います。