2005/06/28

贅沢な悩み

今だからこそ書ける贅沢な悩みを1つ。

商品・サービス作りをしていると、その売り方をどうしても考えてしまう。
そこでDRMといった手法を使って売ろうと思ったりする。
最近、この手法を使った販売をネットでよく見るようになり、自分も同じように・・・
と考えるわけだが、ここで問題が1つ。

この手法を使ったWebサイト全てに言えるのだが、表現が「美しくない」
(特に言葉が)!!

確かに結果は出ているし、売っている商品も確かなもので、値段以上の価値が
あることは間違いないことはわかっているのだが、余りにも美しくない。

商品・サービスを売るということは、お客様が抱える悩みや不安を解決したり、
普段抱えている様々なことを代行したりすることであり、その対価としてお金を
頂くことができる。

ただ、だからといって悩みや不安を必要以上に煽りたて、それに対する解決を
またこれまでかというぐらい並べるというのは・・・。

Webでは顔が見えず信用・信頼が得られにくい世界。
そのため、対面だとなかなかはっきりと言えないようなことまで、明確に
記述されているのはある意味安心なのだが、それが美しいかと言えば美しくない。

この手法はアメリカで以前からあったもので、最近日本で出回っているサイトの
作りが余りにもソックリなのでビックリしてしまうが、向こうの文化は
「あうんの呼吸」ではなく「契約」の世界。
だからこそ、ここまでこと細かく述べている。。。

また、向こうでは「良いものは高くて当たり前」の世界。
一旦売れ出すと、強気にどんどん売っていく。

一方日本は「良いものをより安く」の世界。
だからこそ、カイゼンに改善を重ね、消費者に良いものがより安く
届けることができるというのが強みだった。
(最近そのサイクルが余りにも早くなってしまい、デジタル家電では
収益を挙げることが出来なくなってしまったが・・・。)

スグにキャッシュを得たいのであれば、同じようにすれば確実にうまくいく
ことはわかるし、これといった障害がないこともわかっている。

唯一の障害は自分の美学だけ。
その美学が会社のポリシーに反映されている以上、安易な手を打つべきだとは
思っていない。

「そんなことを言っていたら狩猟民族に力でやられてしまうぞ。」と
言われてしまいそうだが、美しくなくては、どんな結果を出しても意味がない。

やっぱり何やかんやゆうても日本人だなぁと思う瞬間。

まだ売り上げがたっていないから、こういう気持ちになってしまうのだろうけど、
立ち止まることなく一歩ずつ前に進んでいるので、この問題はいずれ時間が
解決してくれると思う。

だからこそ、今特有の贅沢な悩み。
経営者としての自分が試されていると思えば、なかなかチャレンジングなテーマです。